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VCOM

従来、社会的な問題を解決するアプローチは「政府や行政にお任せ(ガバメント・ソリューション)」または「市場を通じた企業活動に委ねる(マーケット・ソリューション)」のどちらかの選択肢しかないと考えられてきました。しかし近年、教育、福祉、食の安全・安心、環境、オープンソースソフトウェア開発などの分野で、関心と熱意を共有する人々が自発的に集まって知恵と力を出しあうという第三のアプローチとして「コミュニティ・ソリューション」が注目されています。
1995年の阪神淡路大震災の被災者支援を契機にスタートしたVCOMは、「コミュニティ・ソリューション」を機能させるよう、NPOや市民団体などがインターネットを利用して「ネットワーク・コミュニティ」をつくることを支援してきました。また、教育分野やコミュニティマネジメントの領域での具体的な改革の提案(コミュニティスクール構想など)を行い、それを促進するためのインターネット・ツールを提供するなど、先端的な社会実験を通じた実践研究を行ってきました。

参加組織数: 5
連絡先:玉村 雅敏 tama[at]sfc.keio.ac.jp
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主要プロジェクト1: 地域おこし×災害支援フードトラックプロジェクト

このプロジェクトでは、全国各地の自治体や企業・団体・金融機関・教育機関等と協力して、平時の「地域おこし」と発災時に「災害支援」の両面を担う「フードトラック(キッチンカー)」に関する「人材育成システムの構築」と「社会課題×ビジネスの社会システム構築」を推進します。
具体的には、まず、調理技術を持ちながら「食のチカラを活かした社会課題解決」と「地方創生と都市災害リスク軽減を担うフードトラック事業」を推進できる人材の育成プログラムの研究開発を推進します。このプログラムでは、求められる調理技術の習得に加えて、フードトラック運営、食による地域おこし、創業や事業化、SDGs(持続可能な開発目標)と料理のチカラ等の実践的な学習を行うことを想定しています。
また、産官学金連携で、全国各地の自治体が提供するフードトラックを都市部にて走らせる事業モデルを検討します。このフードトラックは、平時には、「都市部での食環境の充実」や「昼食の入手困難性の軽減」「(移動型アンテナショップとして)生産地と都市部とのつながりの希薄化の軽減」などを担うものです。また、災害の発災時には、「フードトラックの機動力や食材の加工やストックを行うセントラルキッチン機能」や「地域や平時営業スペースと連携した活動モデル」「料理人によるボランティア拠点形成機能」などを活かした、災害時の食の不安とリスクを軽減することに取り組みます。

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主要プロジェクト2: コミュニティ・スクール・プロジェクト

2000年に提案した「コミュニティ・スクール」は、学校を地域コミュニティの自律した経営体とすることにより、これまでの「上意下達」の教育システムを根本から改める教育イノベーションであり、VCOMや研究代表の金子郁容の提案活動などによって2004 年に法制化され、全国各地で約3000のコミュニティ・スクールが誕生しています。

主要プロジェクト3:評価情報に基づく情報コモンズ構築プロジェクト

コミュニティや公的組織・学校などの「評価情報」は、その情報に関わる関係主体間での「情報コモンズ(=情報資源の共有構造と、それを機能させるロール・ルール・ツールの共有構造)」を成り立たせることで、関係主体それぞれによる試行錯誤を促すこととなり、よりよい方向へむけた改善が実現しやすくなります。

VCOMでは、学校評価や地域の幸福度評価、働きがい評価など、様々な領域での「情報コモンズ」の構築を支援するシステム開発を行っています。例えば、学校自身が保護者や地域住民の協力を得て学校評価を効率的に実施するためのツールであるCMP(Community Management Platform)をウェブ上で無償提供し、その利用や学校教育の質の向上に向けた支援を提供しています。また、マークシート形式の調査票の作成と自動集計、データベース構築等を支援するシステムを開発・提供し、社会調査に関するコストを低減させることで、多様な主体が自律的に情報収集・分析・共有を行うことや、情報をきっかけとしたコミュニティ形成を行いやすくすることを支援しています。

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研究担当者

担当者名 所属
玉村 雅敏 総合政策学部教授
金子 郁容 名誉教授
  鈴木 寛 政策・メディア研究科教授 / 総合政策学部教授
  宮垣 元 総合政策学部教授
  松橋 崇史 SFC研究所上席所員
  岩月 基洋 SFC研究所上席所員
  木幡 敬史 SFC研究所上席所員