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都市情報化と公共空間に関する研究プロジェクト 都市情報化フォーラム
Research project on urban computerization and public space

コンソーシアム「都市情報化と公共空間に関する研究プロジェクト」は、首都圏と地方都市の双方を対象とした都市整備のための新たな情報ネットワークの構築とツールの開発を行い、その具体的な利用をプロデュースしていきます。

参加組織数: 2
連絡先: 三宅 理一 E-mail: miyake@sfc.keio.ac.jp
pdflogo 印刷用PDF (2007年1月現在)

背景

21世紀の都市は知識(ナレッジ)と情報(インフォメーション)を下敷きとし、そこに新たな価値創造を求める方向へシフトしています。その一方で、多くの都市は中心市街地の空洞化、地域性の欠如、情報格差問題といったネガティブな問題を抱え、生活・空間・情報のミスマッチ現象が起きています。こうした矛盾を抱える都市や地域に対して、その活性化、安全で安心なまちづくり、住民・行政・企業の相互コミュニケーションの促進を前提とした仕組みを立ち上げ、アクション・プランとしての都市整備の手法を開発することが求められています。GIS(地理情報システム)やGPS(全地球測位システム)など情報技術の分野が極めて早いスピードで進展しつつある今日、都市の住まい手・利用者ともにもその有効な活用が求められ、また情報システムを介した都市制御の可能性が問われていると言えます。

研究目的

本コンソーシアムは、都市情報化の観点から以下の目的に向かって研究活動を行います。

1. 市街地の位置情報を活用した都市情報システムの開発
市街地における人々の移動、回遊を通した活動を位置情報技術(GPS等)により可視化し、解析します。今までは定性的にしか記述できなかった行動実態が、空間的な広がりの中で、客観的な資料として提示でき、有益な都市戦略や具体的な事業ないし各種サービスに向けた方針を得るための貴重なデータとして期待できます。さらに、行政統計やGISによるマクロデータと位置情報による流動性データを複合させた都市情報のプラットフォームを構築し、その解析方法や応用を研究していきます。

2. 都市情報システムによるコンテンツ提供サービスの事業化
位置情報による流動性データの解析結果をふまえて、市街地における移動者(観光客および定住者)に対し、魅力的な回遊行動、消費行動をもたらすコンテンツ提供サービスを開発し、その事業化を目指します。

第一期(2002年-2003年)の研究成果

第一期は小田原駅周辺商業地域を研究対象地としました。小田原市は中心市街地活性化および都市型観光事業の推進を戦略課題として掲げており、研究成果を観光事業促進ツール、市街地活性化ツールとして還元することが期待できたためです。小田原市における回遊行動調査の結果、携帯電話GPS調査の運営ノウハウ、200サンプル以上の市街地回遊データ、回遊調査結果の可視化ツールプロトタイプ(図1)などの成果が得られました。これらは、従来の経路調査票記入に替わる新しい方法である点、回遊行動という動的データを定量的かつ対話的に把握できる点において画期的であるといえます。また、小田原市でのフォーラム実施や、SFC Open Research Forumへの参加など、研究成果の発表の場を設定しました。

prototype
図1. 可視化ツールプロトタイプ(属性、回遊ルート、滞留時間を表示)
Copyright(C)1997-2001 INCREMENT P CORP. インクリメントP社提供の地図を使用

第二期(2004年-2005年)の研究計画

第一期で開発したGPS携帯による位置情報システムを改良し、調査用パッケージとして、今後の調査に対応させます。また、そのパッケージを用いて、鎌倉ならびに箱根・小田原地区の来街者調査(観光客調査)を実施し、神奈川の観光動向を分析します。また、双方向情報共有システムを活用して、当該地域(小田原・箱根)の地域情報にアクセスし、三次元GIS、Web3D、ヴァーチャルリアリティ、双方向情報共有システム等を介して地域情報など必要と思われる情報を引き出すシステムを開発します。

研究担当者

担当者名 所属
三宅 理一 政策・メディア研究科教授
  古谷 知之 環境情報学部専任講師
  藤田 朗 政策・メディア研究科助教