HOME > 研究活動 > ラボラトリ

アドバンスド・パブリッシング・ラボ
Advanced Publishing Laboratory


2017年4月1日開設
代表者:村井 純(環境情報学部長・教授)
連絡先:慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス村井研究室 APラボ事務局 (aplab[at]awa.sfc.keio.ac.jp
印刷用ページ(2017年6月現在)

目的

出版のために生まれたEPUB標準、ディスプレイのためにも設計されているHTMLというウェブ標準の二つの標準が融合されることになった。これを受け、各技術を開発・標準化するIDPF (International Digital Publishing Forum)とW3C (World Wide Web Consortium)が統合した。

日本の出版界は特有の文化や世界に誇る品質の高い出版技術を保有する一方、依然として紙を中心とした伝統的な出版形態を続けており、ウェブと高い親和性を持つデジタル各種技術や標準化採用が必然である世界の動向や導入に対する認知が低い。日本市場は少子高齢化に向かっているのに、インターネットを通じて出版が何をすべきかという確固たる展望も存在しない。

世界に誇る品質の高い日本の出版技術の伝統と電子出版の融合を実現するためには、多角的分野の研究者とウェブ標準化団体「W3C」を通してバランスの取れた調査と議論を結集し、グローバル標準に提言してゆかなければならない。本研究は、電子出版とウェブが一体化する新しい時代が本格的に始動する今、インターネットとウェブを活用した日本の出版の存在と役割、海外市場への認知度を向上し、文化を世界から孤立させないことも含め、EPUB促進のための議論、開発、実証を伴ったウェブの標準化を目指しながらメンテナンスを行なう。また各種教育プログラムを遂行して未来の出版そのものを支える人材を育成し、加えて世界でも存在感のある日本のエンタテイメント資産のさらなる育成も目指す。

研究活動計画の概要

(2017年度)
EPUB3.1データの下位互換を担保するために、縦書きやルビなど日本特有表現技術や要望の高い技術の特定、開発をし、W3C/Keioを通じて標準化団体への議論と会合参加を進める。加えて標準化規格に沿い社会的な概念を踏まえながら、年齢や身体的な差異を超えてどこでも、誰でも、どんなデバイスからも、さらには文字を読まなくても、というアクセシビリティの確立や雑誌的な高度なレイアウトを可能にし、音声や画像データもウェブ上で相互利用可能な技術標準を目指す。同時に出版に関わる寄付講座を開設し、世界市場で競争できる人材の育成を行なう。

(2018年度)
前年の諸技術標準化をベースとし経済面の視点も踏まえ、一般出版社以外の教科書や企業、政府官公庁などのドキュメントも抱合する技術と規格の提案を開発する。今後のEPUB for Educationを、初等・中等教育を主に担う教科書出版社と、高等教育分野の専門書出版社、法律、医学、薬学、人文といった日本の出版社各社で標準技術を採用することで日本出版界の底上げを図る。また寄付講座を通した人材育成を図る。

メンバー 所  属
村井 純 環境情報学部長・教授:インターネット
  中村 修 環境情報学部教授:W3C、標準化
  加藤 文俊 環境情報学部教授:コミュニケーションデザイン
  宮垣 元 総合政策学部教授:社会学、経済社会学、コミュニティ論、社会ネットワーク論
  和田 龍磨 総合政策学部准教授:国際金融、計量経済学、マクロ経済学
  佐藤 雅明 政策・メディア研究科特任准教授:インターネット
  岸上 順一 環境情報学部訪問教授:W3C、データサイエンス
  芦村 和幸 政策・メディア研究科特任准教授:フォーラム標準、W3C、マルチメディア
  吉井 順一 SFC研究所所員:出版、デジタル出版、電子書籍
  新名 新 SFC研究所所員:デジタル出版、電子書籍
  塩濱 大平 SFC研究所所員:デジタル出版、電子書籍
  浅野 貴史 SFC研究所所員:電子書籍Web技術
  下川 和男 SFC研究所所員:デジタル出版、電子書籍
  村田 真 SFC研究所所員:デジタル出版、電子書籍
  高見 真也 SFC研究所所員:デジタル出版、電子書籍
  吉澤 直美 SFC研究所所員:フォーラム標準、W3C、Web、事務局
外部協力組織
  (株)KADOKAWA
  (株)講談社
  (株)小学館
  (株)集英社
  (株)出版デジタル機構