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地域にふさわしいアントルプレナー育成モデルの探求
Last Update : 2009-10-07 [ 開始年度:2005年度 ]
研究代表者: 飯盛 義徳 Yoshinori Isagai
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総合政策学部教授
SFC研究所所長
共同研究者: 國領 二郎(総合政策学部長・教授兼政策・メディア研究科委員)

関連Web Site: http://isagai.sfc.keio.ac.jp/
連絡先: isagai@sfc.keio.ac.jp
Tel: 0466-49-3510
Fax: 0466-49-3510

研究概要: research picture  本研究は、実践を通して地域にふさわしいアントルプレナー育成モデルについて探索する一種のアクションリサーチである。プロジェクトの実践に関しては、飯盛義徳研究会のメンバーが事務局を担当している。

【研究の背景・目的】
 現在、全国の自治体では、アントルプレナー創出のための助成やインキュベーション施設などの支援制度はかなり整備されている。しかし、地方都市においては、これらの制度を活用して事業に挑戦するプレーヤーが少ない。そのため志を同じくする人々が真摯に議論し切磋琢磨できるコミュニティも形成されにくい。その結果、制度の利活用も盛り上がりに欠け、せっかくの制度が経済活性化の起爆剤になり得ていないという悪循環に陥っている。それでは、このような地域においてプレーヤー、すなわちアントルプレナーを育成しコミュニティを形成していくためにはどうすればよいだろうか。本研究ではアクションリサーチの手法を用い、特に大学と地域経済界との効果的連携のための具体的方策に役立つ知見を見出すことを目的としている。

【研究の内容】
 研究代表者は、1999年、地域のアントルプレナー育成スクール「鳳雛塾」を佐賀市に設立した。鳳雛塾では、遠隔授業など情報技術を積極的に活用するとともに、教室をオープンにし、地元企業を題材とした独自開発の教材によるケースメソッドを取り入れた。その結果、産官学の多彩な人々の参加、協働が実現し、ベンチャー企業、社会起業家を輩出するなど一定の成果が得られた。そして、この資源共有、オープンポリシー、地域の独自教材開発という要素を核としたモデルが有効である可能性が見出せた。
 2004年8月には、同様の運営モデルを導入した「富山鳳雛塾」が設立され、活発な活動がはじまっている。また、この流れは、各地に広がっている。本研究では理論研究の援用によってモデルを精緻化するとともに、湘南藤沢キャンパスにおいて「藤沢鳳雛塾」、「横浜鳳雛塾」を設立し、教材開発、地元企業、自治体、大学生などのコミュニティ形成という実践を通してモデルの検証を行い、一般化を目指していくものである。

【今後の活動】
 2005年度、SIVアントレプレナー・ラボラトリ、藤沢市、株式会社アトムシステムの協力を得て、「藤沢鳳雛塾」を設立した。2008年度は、慶應藤沢イノベーションビレッジと緊密に連携し、「横浜鳳雛塾」を立ち上げた。今後は、藤沢市、横浜市での実践は継続・発展させつつ、埼玉県での立ち上げを果たし、地域独自のケース教材の開発、その教材を活用したケースメソッド授業を実現し、アントルプレナーが切磋琢磨できるコミュニティ形成を目指していく。

期待される成果:  まず、アクションリサーチを通じて、地域におけるアントルプレナー育成モデルの一般 化の可能性が見出せることである。これは、地域経済活性化に関する政策提言にもつな がる。さらに、藤沢鳳雛塾の設立、運営、地域のベンチャー企業のケース教材を開発し ていくプロセスにおいて、湘南藤沢キャンパスと地域企業との連携が深まることも期待 される。そして、地域の方々、学生などのコミュニティが形成されることによって、学 生のプロジェクト活動の創出などにも好影響があると考えている。また、複数のケース 教材を開発し、教材を授業で活用することで教育活動にも役立つ。理論研究での成果に ついては、従来までほとんど研究がなされていなかった、多彩な主体の協働をもたらす ための具体的施策や望まれるネットワーク構造などの解明にも貢献できる。
これまでの研究成果、
技術・製品等:
「地域にふさわしいアントルプレナー育成モデルを目指して」日本ベンチャー学会誌『Japan Ventures Review』No.6、2005年。『元気村はこう創る』(日本経済新聞出版社)、『ケース・ブックIV 社会イノベータ』(慶應義塾大学出版会)、その他、ケース教材多数開発。
主な参加学会: 日本ベンチャー学会
産官学連携状況: 藤沢市、藤沢市、神奈川県の企業との連携
キーワード: 1.ベンチャー/2.アントルプレナー/3.ケースメソッド/4.地域活性化/5.教材開発
関連プロジェクト: 慶應藤沢イノベーションビレッジ、NPO法人鳳雛塾、プラットフォームデザイン・ラボ、地域情報化研究コンソーシアム

関連研究紹介: 「飯盛 義徳」研究プロジェクト「國領 二郎」研究プロジェクト
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