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地域の高校生を対象としたアントルプレナーシップ育成のためのケース教材開発・授業実践(VITA+)
Last Update : 2009-10-11 [ 開始年度:2005年度 ]
研究代表者: 飯盛 義徳 Yoshinori Isagai
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総合政策学部教授
SFC研究所所長

関連Web Site: http://isagai.sfc.keio.ac.jp/
連絡先: isagai@sfc.keio.ac.jp
Tel: 0466-49-3510
Fax: 0466-49-3510

研究概要: research picture 【概要】
 本研究は、地域の高校生を対象としたケース教材の開発、授業の実践を通して、自ら考え行動する、いわゆるアントルプレナーシップを育むとともに、高校と地域の企業や自治体との連携、コミュニティ形成の実現を目指すものである。2005年に西田みづ恵(現在、博士課程)が本研究を推進するための団体であるVITA+を立ち上げ、各地での教材開発、授業実践を行っている。

【研究の背景・目的】
 本研究の目的は、アクションリサーチを用いて、地域の高校生を対象とした(自ら行動し、人とのつながりを創る力)を育むための効果的な教材、授業カリキュラム、コミュニティ形成・普及モデルを探究することにある。昨今、省庁、各地の自治体などにおいては、地域再生を担う人材育成に注目が集まっている。地域の資源を見極め、課題を正面から受け止めた上で、その解決に向けてさまざまな組織、関係者を巻き込めるアントルプレナー型人材が各地で雲霞の如く群がり出ることで地域再生は果たせる。しかし、そのような人材を育成するための具体的方策については、試行錯誤の段階である。
 研究代表者の飯盛義徳は、1999年にNPO法人鳳雛塾を立ち上げ、地域にふさわしいアントルプレナー人材育成モデルを研究してきた。成果として、地域を題材とした教材を用いたケースメソッド授業の有効性を示した。特に、地域の様々な人たちによる学びの共同体(コミュニティ)機能の有効性を指摘した。さらに、博士課程の西田みづ恵は、この成果を発展させ、アクションリサーチによって、地域のイベントや観光資源などをテーマとした教材を独自に開発。大学生による授業、発言しやすい環境作りなど内容を工夫することによって、高校生などの若者を対象とした、大学生によるケースメソッド授業「ジュニアケースメソッド」を日本ではじめて確立した。その結果、地域を題材としたケースメソッド授業は、地域に対する関心を高め、何らかの具体的行為をもたらす効果があることがわかった。

【研究の内容】
 これらの研究成果から、地域再生には自ら行動し、人とのつながりを創る力をもった人材が不可欠であること、このような能力を育むには地域を題材としたケースメソッドが有効でありコミュニティ形成に効果的であること、出来る限り早い時期に教育を行うことが重要という前提に立脚している。
 そこで、本研究では、西田みづ恵が2005年に立ち上げたVITA+を中心に、「ジュニアケースメソッド」の効果をさらに測定、検証しつつ、全国各地に広めていくためのモデルを構築する。まず、今までの研究成果を整理した上で、「ジュニアケースメソッド」の実践を積み重ね、教材、授業内容の望ましい方向性を精緻に分析する。次に、授業運営や教材開発のマニュアルを作成し、各地の大学生が地元の高校生に授業できるシステムを確立する。この取り組みが各地に広まり、地域に関心を持つ行動力のある人材が増えることを願っている。

期待される成果:  本研究の期待される成果は、「ジュニアケースメソッド」を普及させるモデルを構築す ることで、地域再生への実務的貢献ができること、アントルプレナーシップ育成のための 理論モデルを構築できることである。地域再生の起爆剤としてアントルプレナー型人材育 成に注目が集まっている。しかし、その具体的方策については試行錯誤の段階である。そ のため、本研究は、地域再生を担う人材育成の方策、政策立案にも役立つ実践的な知見を 創造することができると考えている。また、大学生が授業に取り組むことで、大学生のコ ミュニケーション能力向上にも役立つ。  さらに、ケースメソッドは問題発見・解決能力、意思決定能力、行動力を育むといわれ ているものの、効果を実証した研究はほとんど見受けられない。そのため、本研究でケー スメソッドの効果と可能性を実証的に示すことで、教育方法に関する新しい知見を加える ことができると期待している。  NPO法人鳳雛塾は成果が認められて2003年度日経地域情報化大賞日本経済新聞社賞を受 賞し、各地から高く評価されている。「ジュニアケースメソッド」は国内でもはじめての 取り組みであり、各地の高校からも実践したいという声が相次いでいる。これらの成果、 知見を統合することで、社会のニーズにこたえることができる価値ある研究となると自負 している。
これまでの研究成果、
技術・製品等:
高校生のための地域の商店街、イベントなどを題材としたケース教材多数、実践的マネジメント能力育成テキスト教材を開発。『ケース・ブック 社会イノベータ』(慶應義塾大学出版会)出版。
主な参加学会: 日本ベンチャー学会
産官学連携状況: 佐賀県、佐賀市、高知県黒潮町、NPO法人鳳雛塾など
キーワード: 1.起業家精神/2.高校生/3.ケースメソッド/4.地域活性化/5.映像教材
関連プロジェクト: NPO法人鳳雛塾、プラットフォームデザイン・ラボ、地域情報化研究コンソーシアム

関連研究紹介: 「飯盛 義徳」研究プロジェクト
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