課題名:2008年度学術交流支援資金「インターンシップ・フィールドワーク科目支援」報告書

所属:総合政策学部

氏名:古谷知之

 

我が国の離島部では、観光振興による外客誘致を促進する一方で、住民の生活起因或いは観光客起因のCO2排出・エネルギー消費や高齢者・身障者福祉については、可能な限り島内での解決が必要とされている。その一方策として、観光・福祉・環境の諸問題について、島内での循環型解決システムを構築し、島民生活の自立を支援することが有効と考えられる。

本事業では、宮古島市を対象に、環境・観光・景観・農業・福祉・行政などの複合分野での循環型・自立型システムのあり方について検討し、景観形成計画や知的障害者の自立支援、農業振興、低環境負荷型交通・観光システム構築に関する社会実験と制度設計を試みた。本課題での取り組みを通じて、SFCの院生・学部学生が、宮古島市をフィールドとして、教員・地域との協働で、様々な研究活動・インターンシップ・フィールドワーク活動が行えるような環境を整備することを目的とする。研究分担者の大学院プロジェクト科目などで、院生が宮古島市での循環型観光・福祉・環境・農業システムのあり方の検討と政策提言を行える体制を構築した。

具体的には、20087月末から8月中旬にかけて、地域環境問題を主な研究テーマとする博士課程院生と、農業とITを主な研究テーマとする修士課程院生、及び学部学生を対象に、約3週間のスタディツアーを実施した。さらに、院生・学生らによるフィールドワーク実践を通じた循環型島づくりに関する政策提言を行った。