2010年度学術交流支援資金
(国内外でのインターンシップ、フィールドワーク科目支援
アルゴリズミックデザイン国際学生ワークショップ
研究代表:池田靖史 政策・メディア研究科/教授
AAST INTERNATIONAL WORKSHOP TOKYO, 14-19 MARCH 2011
AAST国際ワークショップ
AAST:Advanced Architecture Settimo Tokyoはイタリアの建築家協会CASARTARCがUIA(世界建築家協会)の大会開催地トリノ(2008年)と東京(2011年)を繋ぐイベントとして企画した学生による国際ワークショップであり、日本建築学会が開催する「建築と都市のアルゴリズミック・デザインに関する国際シンポジウムALGODE TOKYO 2011」の連携イベントとして開催されます。(SettimoはCASARTARCのあるトリノ郊外の街の名前です)
テーマと目的:生態的生成による東京建築〜アルゴリズミック・デザインによる木材の革新的な利用
AAST国際ワークショップはコンピュータ・プログラムによる「生成的」デザイン手法をデジタル制御の加工技術に応用する新しい建築手法について学ぶ、実験的で実践的な機会を建築の学生に提供する事が目的です。 参加者は、実物大の仮設木造プロトタイプ空間の建設と適応的デザインを結びつける作業を通じて、建築や都市空間の新しいデザインコンセプトを開拓することとなります。それは「木材」という日本文化における伝統的建築材料をコンピュータによる新しいデザイン手法と結びつける現実的な建設手法へのアプローチでもあります。
木材はサスティナブルな天然素材であり、日本の伝統的な木造建築において、熟練した大工が木材の個別な性質までを見極め、その組み立てに配慮し、長く素材を活かす知恵は世代を超えて受け継がれていました。現代のデザイナーはアルゴリズミックなプログラムで、この素材を空間の利用へ適応をさせる生成的なデザイン手法にアプローチできるのです。既に活用されているCNCルーターのようなデジタル・ファブリケーション機器を、プログラムによって非常に複雑で多様なデータ生成を可能にするアルゴリズミックな手法で加工制御することが、伝統的な素材の革新的な利用方法を開拓する可能性として期待されています。部分から生物を成長させる様に、一定のルールに従って加工された部品を組み立てる思考が目指しているのは、建築手法を空間定義のインターフェースとして創造する日本の伝統を踏襲した手法の開発だとも言えます。このワークショップのテーマは伝統と革新、デジタルデザインと現実的な構築、建築と都市デザインのアルゴリズミック・デザインの先進的な理論研究と実践的な応用を同時に考えることです。
チーム・チューター
Jefferson
Ellinger (RPI, USA)、David
Riebe (RPI, USA)、
Ludovica
Tramontin (Pratt Institute and Cagliari University)、竹中司 (AnS
Studio)
長谷川徹
(Columbia University, Proxy)、豊田啓介+堀川淳一郎(NOIZ architects)、
監修チューター
Lorena Alessio (Casartarc, トリノ工科大学)、Marco
Corbella (石本設計事務所/東京芸術大学)、池田靖史(慶應義塾大学)、金田充弘(東京芸術大学)、小渕祐介(東京大学)
経過
2月1日に日本人学生21名、イタリア、アメリカ、ギリシャ等の外国人が混成した6チームの構成を決定オンラインでデザインワークショップを開始した。
慶応大学からは、3名がメンバーとして参加した。
以下はブログから抜粋
3月14−19日 の日程で日本に集合し、慶応大学、豊橋科学技術大学、武山木工所の3カ所でデジタル加工、東京新木場の木材会館で組み立ての予定だったが、東日本太平洋沖震災の影響を受け、3月12日に組立作業延期を発表し、現在7月に延期して継続中である。
参加大学
大阪大学
京都大学
京都工芸繊維大学
慶應義塾大学
東京大学
東京芸術大学
東京理科大学
東北大学
豊橋技術科学大学
日本大学
後援・協賛日本建築家協会(UIA東京大会認定イベント)、日本建築学会、
イタリア大使館、イタリア文化会館