2012年度 学術交流支援資金「海外の大学等との共同学術活動支援」報告書


大学院プロジェクト科目名:インターリアリティ
本プロジェクト担当:井庭 崇

本プロジェクトでは、暗黙的な実践知の記述・共有手法である「パターン・ランゲージ」の考え方の歴史と可能性がわかるドキュメンタリー映像の制作を開始した。パターン・ランゲージでは、実践知を指し示す「ことば」をつくり共有することで、不可視の実践知をイメージしやすくし、他者と共有する道を開こうとしているのであるが、このような目的をもつパターン・ランゲージの考え方は、説明を聞いただけでは理解がされず、誤解されることが多い。そこで本プロジェクトでは、単に歴史的事実だけではなく、そのパターン・ランゲージの考え方自体もわかりやすく理解できる映像の制作に取り組んだ。

また、SFCで制作され、ワークショップなどでも使われている「ラーニング・パターン」や「プレゼンテーション・パターン」などの新しいパターン・ランゲージをどのように活用しているのかや、どのように制作しているのかを映像としてまとめた。

また、今年度の発表としては、国際学会PLoP2012 (The 19th International Conference on Pattern Language of Programs)の私の基調講演を始めとして、様々な講演・授業の際に上映した。

今後も、パターン・ランゲージについて知らない人が見てもわかるドキュメンタリー映像の制作を続け、概念と手法の普及の後押しをしたい。

今年度行ったインタビューは以下の3人である。

これらの映像の撮影・編集は済んでいるが、これから本人確認・修正を行い、2013年6月頃にネット上で公開する予定である。


コラボレーション・パターンの制作におけるマイニング・プロセスの映像を編集し、公開した。約10分の映像クリップである。パターン・ランゲージをつくる際の最初のコツの掘り出し(マイニング)のプロセスを、1.Element Mining、2.Visual Clustering、3.Seed Makingの三段階として紹介した。特に2.Visual Clusteringのパートは、20時間に及ぶ作業を1000倍速で見せるということを行うなど、見せ方についても工夫をしている。

この映像は、以下にアップされ、公開されている。

Holistic Pattern Mining (Collaboration Patterns Project)
Holistic Pattern Mining process for creating a pattern language. The case in this video is the Collaboration Patterns Project, Iba Lab., Keio University, Japan.
http://www.youtube.com/watch?v=plpwld6dIms


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