2012年度 学術交流支援資金(外国語電子教材作成支援)報告書
研究課題名: 心身ウェルネス GIGAプログラム外国人新入生向け 心身ウェルネス教育用外国語電子教材の作成
代表者 : 濱田 庸子(環境情報学部 教授)
研究メンバー
濱田 庸子  (環境情報学部 教授)  メンタルヘルスについての教材作成
藤井 香     (環境情報学部 非常勤講師)   生活習慣病,感染症,救命救急についての教材作成
手塚千鶴子 (環境情報学部 非常勤講師)   異文化コミュニケーションについての教材作成
【背景】
GIGAプログラムでは,社会が直面しているグローバルな問題に対して,課題発見を行ない,その解決策を地球規模で実践できる,知的コミュニケーションおよびコラボレーション能力に優れた人材育成が目標であるが,まず,留学生が安心して勉学に専念できる,受入れ環境づくり重要である。
現在,日本の大学では留学生に対して十分な保健衛生教育をとれているとはいいがたい。2011年度入学生のレポート等からみた状況では,ほぼ全員が心身や生活の悩みを抱えており,また感染症や救命救急に関する知識が不足しており,教育的課題があることがわかった。心身ウェルネスの教育では,留学生に合った系統的な教育内容を検討する必要がある。
【目的】
心身ウェルネスGIGAプログラムの教材を利用し,様々な文化的背景を持つ学生が,地球的規模の環境変化に柔軟に対応しながら,自己実現に向けて個々人の才能や能力を養成するための,ベースラインとしての知識や実践スキルを習得する。
【カリキュラム構成と教材利用方法】
GIGAプログラムでの心身ウェルネス授業では,異文化コミュニケーション,メンタルヘルス,感染症の問題と予防策,ライフスタイル,救命救急法などの留学生が必要な知識の習得を念頭にカリキュラム構成を検討した。2011年度は日本人向け教材を翻訳し,GIGAプログラム向けの外国語電子教材の作成を行った。
2011年度の反省点を生かし,2012年度はよりわかりやすく留学生に適応した内容へ改修を行った。
1. メンタルヘルス(配布資料,パワーポイント資料の翻訳)
・ 青年期の心身の発達と発生しうる問題
・ カルチャーショックとその対応
・ うつ病,引きこもり等の症状および対策
・ 薬物依存,喫煙,飲酒
2. 生活習慣病,感染症,救命救急(配布資料,パワーポイント資料の翻訳,教育用DVDの翻訳)
・ 日本での生活,適応
・ 食習慣,運動習慣
・ 日本の医療システム,病院のかかり方
・ 市販薬輸入について,薬事法
・ 救命救急法 基礎知識
・ 日本の感染対策,小児期からの予防接種内容
・ 日本での法定感染症
【研究成果】
学生の評価では,心身ウェルネス授業が,日本生活における異文化適応の過程の一助となり,日本で生活する上での心身健康上の危機管理対策とすることが出来た,という感想が多かった。また,自分のライフスタイルや心身の健康状態を見直し,自己実現に向けてのベースラインとしての知識習得や実践スキルを習得する一助となったという意見が多かった。また本年度は,実習や生活習慣に関する補助教材を取り入れたグループワークを行ったことで,学生が主体となりより実践的な内容を学ぶことができた。
【資料】
Guidance.pdf
BLS Assignment card.pdf
Lifestyle Assignment card.pdf
Basic life support.pdf
Lifestyle-Related Disease.pdf
Lifestyle.pdf
lifestyle cards.pdf