近代化に伴う急速な中央集権体制の中で、これまで語られてこなかった地域社会の民衆の生活誌・史にスポットをあて、そこから豊かな社会像を紡ぎ出し、「地域主導」における「地域」のあり方そのものを問いなおすことを研究の主題とした。複数の「分析軸」を設定することで、より多義的な「近代」の把握を目指した。
1996年度から4ヶ年に渡って継続された、 財団法人ソフトピア・ジャパンとの共同研究 「Gifu in Multimedia-岐阜の20000日」は本年度をもって終了となる。 その為本年度は、完成したデータベースシステムを岐阜県側へ引き継ぐ為の環境整備が 主な活動となった。具体的には、
また、4年間に渡る研究活動で得られた知見は、 随時行われた岐阜県側との発表会や、 地元イベントと連動したデモンストレーションなど を経て、最終的に報告書の形にまとめあげた。
より多義的に近代を再検討するための分析軸として、本年度は 「身分制秩序」「宗教」「教育」「観光」「開発」の5つの重点領域を あげ、現地調査(聞き取り調査、文献資料収集、インタビューなど)を通じて、 データの蓄積を目指した。また、 「身分制秩序」「宗教」「教育」「観光」の4分野については、 それぞれ担当研究員による修士論文の形にまとめられた。
(主な調査地) 北海道、岐阜県(大垣市、恵那市、中津川市、高山市、白川村など)、四国各県(徳島県南部地域、高知市、土佐清水市市野瀬地区、松山市、高松市など)