2000年度森泰吉郎記念研究振興基金研究成果報告書

Communication Design Research

金島隆弘 / 80031455 / kanechi@sfc.keio.ac.jp

慶應義塾大学政策・メディア研究科

Wearable Environmental Media Project所属

 

本年度の研究成果を時系列に沿って報告いたします。

 

1999.41999.6 

n         デザインコンペ作品製作

昨年11月に韓国で行われた環境デザイン世界大会のデザインコンペティションに作品を提出するため、Space for Scape研究グループを結成。人間、環境、技術を意識した新しい景のあり方を討論した。作品は、日本の温泉街で有名な草津に焦点をあて、その場にワイヤレステクノロジーを組み込むことで空間をリノベイトすることを試みた。結果的には、作品は賞を獲得することは出来なかったが、議論された内容はこれからの研究を進めていく上で非常に参考になるだろう。

作品要約(word

作品概要(pdf) 

作品閲覧(html)

n         WEMプロジェクト、スコットフィッシャー研運営

本年度から始動した、Wearable Environmental Media Projectとフィッシャー先生の研究室の立ち上げをサポートした。デザインコンペとの両立で研究室を十分にサポートできたとは言いきれないが、新しく完成したドコモハウスで新しい研究がスタートした。

プロジェクト・ポスター(jpg)

 

1999.8      

n         14回国際人間工学会サンディエゴ大会ポスター発表

昨年度所属していた福田忠彦研での研究成果の一部である、メガネに関する研究結果「A study on the psychological evaluation of the design of eyewear」をポスターにて発表した。とてもアブノーマルな研究であったので、個性的なメガネをかけている人やオプトメタリストの方などと世界レベルで意見を交換することが出来、とても有意義な会となった。

掲載研究要約(word)

発表ポスター(pdf

 

1999.92000.1

n         2000年度ノキア交換学生プログラム参加

携帯電話のシェア世界一であるノキアの研究所、ノキアリサーチセンターに5ヶ月間学生トレイニーとして働いた。場所は携帯電話普及率、インターネット普及率が共に世界一のフィンランドにある人口数第三の都市、タンペレ。ノキアが誕生した街、ノキアの隣街である。プログラムは、決められた時間に与えられたタスクをこなすのではなく、一社員として普通に働くというものだった。所属はVisual Communication Laboratory内のWearable Computing Group。そして与えられたテーマは、Design and implement a novel entertainment for future homesであった。私は、そのテーマに対し、インベンションレポートと新プロジェクト計画書を作成した。これらの書類に含まれている内容は、カンパニーコンフィデンシャルであるため、この場で公表することは不可能であるが、このプロジェクト計画書は来年度の研究計画に直接関係する。来年度は、東京大学学際情報学府、ノキアジャパンとの共同研究を予定しており、政策・メディア修了後は、フィンランドへ留学する計画である。

 

フィンランドでは、NOKIA以外にもVTT(フィンランド工業技術研究所)、UIAH(ヘルシンキ芸術大学)、タンペレ大学コンピュータヒューマンインタラクショングループ、タンペレアートアンドメディアポリテクニークなど訪問し、新しいメディアの領域に対してどのような研究アプローチをとっているかを視察することが出来た。

また、フィンランドは建築、アートの領域でも現在注目されており、美術館やギャラリー、博物館なども多く訪問するよう心がけた。