2000年度森基金報告書
拡張現実空間の景観デザインへの応用
ワイヤレス技術を用いた新キャンパスデザインの提案
大矢和宏/ 80031258 / kaz@wem.sfc.keio.ac.jp
慶應義塾大学政策・メディア研究科
Wearable Environmental Media Project所属
----------------------------------------------4月〜7月----------------------------------------------
1.1 技術面での調査&研究、コンテンツの検討
1.1.1 技術面での調査検討
技術面での調査としては、具体的には、Blue tooth、Wireless LAN 無線 HMDの現在の性能と、それによってどの程度のことが出来るかについての調査検討を行った。
1.1.2 コンテンツの検討
■デザインコンペ作品製作
WEMプロジェクトの金島隆弘氏と共同で、昨年11月に韓国で行われた環境デザイン世界大会のデザインコンペティションに作品を提出するため、Space for Scapeで人間、環境、技術を意識した新しい景のあり方を討論した。作品は、日本の温泉街で有名な草津に焦点をあて、その場にワイヤレステクノロジーを組み込むことで空間をリノベイトすることを試みたたものであった。結果的には、作品は賞を獲得することは出来なかったが、議論された内容はこれからの研究を進めていく上で非常に参考になるだろう。
最終作品へ
----------------------------------------------8、9月----------------------------------------------
1.2 ソフトウェアの構築と実験サイトの構築、実験の実行
■ORFへの参加
WEMプロジェクトで、プロトタイプを作成することを目的として春学期に行ってきた各自の基礎研究をもとに、夏休みを通じて、ORFで発表する装置を作成した。この中で、自分の役割はWEMのコンテンツとして使用するものにを検討、作成し全体の運営をはかっていくことであった。この結果、プロジェクトとしてのWEMに活気が生まれ来年度のβバージョンに向けたはずみになった。
http://www.wem.sfc.keio.ac.jp/orf2000/
作品のムービーなどコンテンツ画像&動画
orfcontentsにつかった動画ファイル群(動画ファイル15個、合計570MB)
----------------------------------------------10月〜12月----------------------------------------------
1.3 第1次実験を踏まえた反省とコンテンツを含めたシステムの再検討と可能性の模索
1.3.1 ScottFisher研究室の運営
秋学期からの研究室では、本格的に始動したWEMプロジェクトと研究室との関係性の仲から来年度のWEMシステム構築に向けた学生の意識、考察に対する下地つくりを行えたのではないかとおもう。
1.3.2 コンペへの参加
自然のなかの家というテーマを通じて、人間が自然と共生していくためには、本質的には何が必要なのかについて、討論し、一つのありかたとして自然を身近に感じることによってより自然に対する意識を向けるものをシステムとて創り出す空間デザインのあり方を提案した。
作品へ
http://kaz.wem.sfc.keio.ac.jp/natural/n-house.jpg
1.3.3 ヨーロッパのランドスケープデザインの分析と携帯を用いた空間構築の実例
年末年始の休みを使って、ヨーロッパのランドスケープデザインと環境デザインのあり方を視察し、考察してきた。特に、フランスラヴィレット公園での成功と失敗の分析が自分のこれからの研究に非常に役立つ物とであった。
また、フィンランドでの環境に対する意識のあり方は、今後の日本の環境デザインのあり方を方向付ける上で非常に参考になる考えとして印象に残った。
詳細へ
http://kaz.wem.sfc.keio.ac.jp/Europe/index.html
----------------------------------------------1月、2月----------------------------------------------
1.4 第2次実験に向けての具体的な計画、実行方法の構築
秋学期終了後定期的にミィーティングを行い、来年度の春学期、秋学期の具体的な日程の計画と実験の具体的方法と目標を検討中である。また、情報空間のパークシステムを実現するために参考にしたいボストンコモンをはじめとしたボストンのパークシステムの状況を視察し、MITメディアラボの現状等を確認するために現地へも脚を運ぶ予定である。
実験予定1
実験予定2
今後の学会等の発表予定
2月に予定されていた学会が来年度4月にのびたため4月にアジアメガシティ論文発表会で発表を行う予定である。