本研究の概要
近年、バックボーンと末端のネットワークとの帯域格差が以前と比
べ非常に大きくなっている。配信機構の基盤として、次世代ネットワーク基盤であ
るIPv6、放送型ネットワークであるmulticast networkを用いる。また、広帯域ネッ
トワークを利用する映像配信アプリケーションとしてDigital Videoを用いた映像
配信機構が存在し、本研究ではこのDigital Videoを用いて広帯域ネットワークと
末端のネットワークの格差による放送型映像配信する際に生じる問題を解決するシ
ステムを構築することを目的とする。
研究活動
- IPv6 multicastを利用したネットワークの運用
11台のマシンを設置し仮想的なネットワークを作り、IPv6スタッ
クであるKameにポーティングされているPIM-SMを利用し、multicastネットワーク
を運用した.
放送機構で重要になるのは、衛星回線を用いたマルチキャストである.衛星回線等を
利用したUni-directionalな回線を仮想的にbi-directionalな回線として利用でき
るUDLRを利用し、先に述べたIPv6 multicastネットワークを運用した.
研究成果と今後の予定
- IPv6 multicast、UDLRを利用したネットワークの運用
上記ネットワークにおいて問題となったことを反映させたい。
今回はMulticast Routingの中でもSPARCE-MODEのみの運用によって
Multicastネットワークを構築した。来年度はより広範囲なネットワークへの
適応を考えた仕組みを検討してゆきたい。
今期はIPv6 multicastネットワークの運用に力を注ぎ、Digital Videoを他の新た
なコーデックへ変換する機構を構築するまでには至らなかったが、今回の実験による基盤ネットワークを利用して今後様々な実験を行ってゆく.
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