泰吉郎記念研究振興基金 研究助成金 研究報告書

テキスト ボックス: 東京都心のウォーターフロントの計画とデザインの研究
―旧中川を事例として―
政策・メディア研究科 修士課程1年

80131135    乾裕子

 

 

テキスト ボックス: ■ レポートの流れ

 

 

●目的

●対象地

●東京都内の河川の概要

●江東区内、下町河川の概要

●旧中川の研究・分析

 

 

 

 

 

 

 

 

テキスト ボックス: ●目的

 

 

本研究は、都市における河川からの新しい都市再生を行うための計画論の構築及び手法についての検討を目的としている。

 

 これまでの研究では、隅田川を中心(A)とし、水辺空間の特徴・課題を明らかにしたが、今後はまず、防潮堤によって構成された都市河川の内部分、江東内部河川とまちづくりのあり方(B)について調査・研究を進める

 

テキスト ボックス: ●対象地

江東内水域 旧中川

(江東区・墨田区・江戸川区)

 

旧中川の概要

整備計画延長 

全長 L5.5km

 

河川幅員 W=60〜120m

 

水面幅員 W=34m(計画)

現況水面高 

AP1.0m

計画高水敷高 

AP0.5m

計画河床高 AP4.0m

 

 

対象地を上記に設定し、川と隣接する水際線、市街地等のエッジとなる部分の多様性について研究する。

また同時に、この沿川は低地に位置しているため、防災面も着目すべく問題である。

そこで防災拠点としての機能を果たす地区に関しては、現在の計画と今後の方針を分析するとともに、防災拠点として指定されていない地区に関しても、現状、問題の所在と今後の開発について、研究する。

 

テキスト ボックス: ●東京都内の河川

 

まず、東京都内における旧中川の位置関係について以下に述べる。

 

河川の概要

東京の河川はその地勢から概ね西部に源を発して東京湾へ注ぐ河状を呈している。

水系別には、

1.多摩川水系(多摩川、秋川、浅川、仙川、野川等計40)

  全411.16km

2.荒川水系(荒川、神田川、石神井川、隅田川等計38)

  全253.036km

3.利根川水系(中川、綾瀬川、江戸川等計10)

  全77.12km

4.鶴見川水系(鶴見川等計4)

  全21.00km

5.その他独立水系(境川、呑川、目黒川等計15)

  全95.67km

計107河川 合計857.986km
があり、1〜4は建設大臣が指定した一級河川、5は東京都知事が指定した二級河川である。また、このうち建設局は多摩川水系の334.74 km、荒川水系の219.936 km、利根川水系の55.02 km、鶴見川水系の21.00 km、その他独立水系の80.16 kmの105河川、計710.856 kmを管理している。
(平成13年4月現在)

このうち旧中川は3の利根川水系に分類される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テキスト ボックス: ●江東区の河川

 

隅田川と荒川によって囲まれた河川を江東内部河川という。

 

・小名木川・横十間川・北十間川・旧中川     等

これらの川は、水門によって水位を一定に保っている。

 

 

 

 

江東地区の遠隔

湿地から交易地への発展

工場地帯の発展

地盤沈下が始まる

戦災復興時の河川の埋め立て

地盤沈下の停止と工場の転出

木場の移転や工場跡地の住宅化

 

 

治水の歴史

江東地区の繰り返す水害の歴史(キティ台風・狩野川台風など)

外郭堤防の整備(昭和32年から昭和41年)

外郭堤防や水門、排水機場が昭和41年に完成し、その後かつてのような大水害にみまわれることはなくなった。

 

 

MAP東部低地河川

 

主に隅田川より東側の東部低地帯を伊勢湾台風級の高潮から守るため、防潮堤、護岸及び水門等の整備を進めている。また、荒川と隅田川に囲まれた江東内部河川では、高潮時に雨水を排除するための排水機場を設置するとともに、大地震にも耐えられるような耐震護岸の整備を進めている。

 

江東内水域は図からも分かるように低地に位置しており、防災拠点としても整備がされている。

 

 

図5 東京都建設局より

 
 


図6 断面図

 

 

 

 

 

 

 

テキスト ボックス: ●旧中川に関する研究調査

 

旧中川の整備方針

整備テーマ 

 高層住宅の並ぶ新しいまち、豊かな自然、レクリエーションの場など、多様な顔を持つ川。

 

整備の方向性

 1.生きものと共生する川

 2.まちのにぎわいが生まれる川

 3.地域の人々の交流、コミュニティの盛んな川

 4.親しみあそべる川

 5.うるおいと文化を育む川

テキスト ボックス: ●整備現況

 

 

堤防整備

旧中川は上下流河口に設置された水門によって推移を常に一定に保たれている人工河川である。

低地に位置しており、防災、景観等の点から水際の整備が行われている。

現在の堤防整備の状況は以下にあげるとおりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テキスト ボックス: ●施工手順

 

図10 整備施工手順

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


堤防の類型化

 

まちと川とのエッジの特徴について分析するにあたって、沿川地域を以下のように分類した。

上記までに述べてきた部分、つまり護岸部分の水際線にあたる地帯、さらに隣接する市街地、それらを結ぶ中間領域といった一連のまとまりで川辺を捉えていきたい。

さらにこれらを構成するものを掲げ、分類項目とする。(図表1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この分類に基づいて、各沿川地帯におけるデータを作成する。

データシート内容

・地区名

・護岸の種類

・隣接する市街地の形態

・川との関連(現状・動線・期待される行為等)

・図面・写真・模式図

・市街地再開発事業

・歴史の変遷

 

 

 

 

 

 

 

 

図表2 データシート例

 
 

 

 


テキスト ボックス: ●今後の計画

 

     データシート作成続行

     類型・結果

 

     分析

 

     旧中川結果

 

 

     隅田川データの更新

     類型・結果

 

     分析

 

     隅田川結果

 

 

● 比較分析