Wappletモジュールが,サービスプロバイダ間を移動することで利用する機器を切り替える際に, 切り替え後のサービスプロバイダも利用できる仕組みが必要となる. そのためWappletフレームワークでは機器の操作を幾つかのカテゴリに分け, それぞれについて抽象化したインタフェースを用意する. 種類が同一の機器間を移動する場合は, Wappletモジュールは特別な変更無しに動作することができる.
Wappletフレームワークにおける機器の種類を2にまとめる.
機器の種類 | 含まれる機器例 | |
メディアの種類 | 入出力 | |
video:out | 出力 | ディスプレイ |
video:in | 入力 | ビデオカメラ |
image:out | 出力 | ディスプレイ,プリンタ |
image:in | 入力 | デジタルカメラ |
sound:out | 出力 | スピーカ,ヘッドホン |
sound:in | 入力 | マイク,録音機器 |
text:out | 出力 | ディスプレイ,プリンタ |
text:in | 入力 | キーボード,スキャナ |
機器の種類は メディアの種類と入力,出力によって表わされる. メディアの種類は mime-type[11]のトップレベルメディアタイプを利用している.
また,同機種に属するサービスプロバイダは 同じインタフェースを提供しているためWappletモジュールは これらを代替的に利用することができる. 例えば,スピーカとヘッドホンは音声(sound)の出力を提供する 機器として同じ機器の種類に分類され同じインタフェースで 操作可能とし,代替的に利用できる.
この方法では,アプリケーション作成者は利用 機種に応じたインタフェースを操作することで, マルチメディアアプリケーションを作成する.