2003年度森泰吉郎記念研究振興基金　研究成果報告書
政策・メディア研究科　修士課程１年
医療福祉政策・経営プロジェクト
小坂　淑子


オーストリアにおける介護制度と介護施設利用についての実地調査報告

要旨：2003年10月5日ー10日にかけて、オーストリアのウィーンでの研修旅行を通じ、
      3箇所の介護施設及び高齢者住宅を訪問してインタビューを行い、制度の現状
      についてウィーン経済大学のAugust Oesterle教授にヒアリングを行った。
　　　結果、高齢化の度合いや、施設の設備・サービス内容に関しては日本とさほど
　　　変わらないものの、施設の利用に関して、社会的背景の差による違いを感じた。
      制度面では社会扶助・現金給付方式を採用していることや自由契約・自己責任
　　　の大きさ、州ごとの地方分権が進んでいる点、
　　　現状面では、外国人労働者（看護士）が施設・在宅ともに介護者として果たす
　　　役割が大きいこと、高齢者の家族との同居率が低く、在宅でヘルパーを個人的
　　　に契約する例が多いこと、公的援助を受ける際の財産の扱いなどに日本と違う
　　　点がみられた。

オーストリアの介護制度の概要・考察

訪問先(詳細・写真）：
　１．Geriatriezentrum Am Wienerwald
     （国立、リハビリ施設を要する老人保健施設・特別養護老人ホーム）
　２．Caritas Oesterreich
     （ＮＰＯ法人の運営する特別養護老人ホーム）
　３．Kuratorium Wiener Pensionistenheime
     （民間営利企業が運営する、ナーシングサービスも選択可能な集合住宅）

　

リンク

European Social Welfare Information Network (Austria)
ウィーン経済大学
英語情報（Oesterreichische Sozialversicherung)
statistik austria