1.研究の背景と目的

(1)新宿西口副都心区超高層街区の概要と周辺地区との関係
 昭和40年に操業停止した淀橋浄水場の跡地約36ヘクタールを中心とする約56ヘクタールに計画された新宿副都心区域は、池袋・渋谷と並ぶ首都圏整備計画の業務機能の受け皿の拠点の一つとして位置づけられた。その中にあって副都心区域超高層街区は、都庁を中心とする都心の中枢として現在も機能している。
(2)新宿副都心の現状
 コルビュジエの『輝く都市』のモデルケースとしての計画から約半世紀たった現在、建物の老朽化、周辺大規模再開発による市場価格の低下など、様々な問題点が浮き彫りになっている。一方で、成熟した副都心区域の大規模な整備を行うことは極めて難しく、既存の地下空間/公開空地・足廻り空間/地表空間の有効利用が求められている

*1 問題点の整理

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