2004年度森泰吉郎記念研究振興基金 成果報告書 政策・メディア研究科 環境デザインプログラム 池田靖史研究室所属 80332578 丸島 潤 | |
家具と建築/小規模都市型住宅における家具的空間システムの提案 (前題目:建築と連動するインテリア空間システムの研究) | |
【要旨】 本提案は、家具的要素と建築的要素の横断的操作によって、小規模住宅における暮らし方の拡張を可能にする空間システムの有効性を提示するものである。 近年、住宅敷地の細分化が進行し、東京23区における小規模敷地(100m2未満)率は46%に達している。そして建築基準法改正(1987)による木造3階建て認可もあって、小さな空間単位のフロアが積層する狭小住宅・ミニ戸建て住宅が急増している。これらは都市計画学的観点から批判される一方、根強い独立住宅志向と近年の都心居住需要に支えられ、都市型住宅形式の一つとして認知されつつある。しかしその多くは、多様な生活行為に対してnLDK型など機能諸室の平面的配列で対応しようとするが故に、各階で空間の過細分化を招いており、住空間として有効活用が計られてはいない。 一方で近年、家具と建築の中間的性格をもつ空間要素を用いて、住空間を再構築する試みが散見される。それらは空間要素の可動性と関連行為の規模がもつバランスを変化させ、住空間における多様な行為への適応性獲得を目指すものと捉えられる。伝統的な長屋などでは古くから家具や建具によって日常的に住空間の設えを変化させ、多様な生活行為への適応を可能にしていた。同様に近年の小規模都市型住宅においても、建築的操作による空間分割だけでなく、家具的操作による空間の時間別複合利用が有効である。 小規模都市型住宅における多様な生活行為の支援には、空間の断面的活用と家具的要素による空間の可変性が有効である。本研究では、1) 長屋やnLDKといった都市型住空間の諸形式、及び家具・建築の横断的事例の調査・分析成果を整理し、2) それを踏まえた上で、ラックウォール家具の着脱・支持機構を応用し、断面的適応性を備えた住空間システムのプロトタイプを設計・提案する。 【キーワード】 1. 家具 2. 狭小住宅 3. ミニ戸建て 4. ラックウォール 5. 断面
【アウトライン】 □□目的 □□背景/着眼点 □□内容 □□まとめ
【提案資料】 |
February 25, 2005 | ikeda lab. website past research junmarushima website |