2005年度 森基金 報告書
採択研究 "Surroudnigns: Office + Home"
政策・メディア研究科 植木淳朗

□研究概要

2005年度はSurroundings Project(http://surroundings.sfc.keio.ac.jp/) として、オフィス、家という二つの空間における親密さを形成するためのデジタルデザインを試みています。特に前者では人と人のコミュニケーションを、後者では人とモノの関係に着目し、以下のようなコンテンツを実装しました。またその成果として、”Surroundings Exhibition”という形で新宿御苑のギャラリーandZONE (http://www.andzone.com/)での展示を行いました。

□Surroundings Project: Office & Workspaces

Office Projectではオフィスでの親密なコミュニケーション環境を実現するための環境、デバイスのデザインを研究しました。オフィスの休憩スペースにおいて、良い出来事があったときに、ポジティブな空気を第3者へも伝播させていくためのエモーショナルな掲示板システム”emo”、および遠隔地同士での仮想的なすれ違いを生み出すことにより親密なインフォーマルコミュニケーション空間を生み出す装置”Crossing”を実装し、展覧会にてデモンストレーションを行いました。

  emo system

  Crossing

□Surroundings Project: Intimate Home

Intimate Home Projectでは住空間でのリラクゼーションを促進する親密な情報機器、インターフェイスの提案、開発を行いました。今期は”CREATUREs”という生き物とインテリアが融合した新しい照明器具の開発、および”WANPAKU”という動きで人とコミュニケーションする日用品の開発を行いました。

・ CREATUREs

  Tabby: 生き物の様な照明器具/フロアー用

  Bird: 生き物のような照明器具/天井用

WANPAKU

  Potty: 音がすると動き回るポット

  Cupoo: 体をくねらせるマグカップ

□国際発表

  • Atsuro Ueki, Tsubasa Tokunaga, Yoshimasa Niwa, Masa Inakage, Masayuki Iwai, “Emo system: A Public Message Display to Share Emotional Information.”, SIGGRAPH2005, sketches, LA, CA,August 4, 2005
  • Atsuro Ueki, “a new voice archiving & browsing system based on emotional design”, COE国際ワークショップ, Stanford, CA, August 26, 2005

□作品展示

  • キンザ・コマツ 6月展示 "A Walk with Mum and Dad" にてCafe ToolsのBreathingをテキスタイルアーティストのmihoとのコラボレーションで展示
  • 西日本新聞 2005年10月3日 近況往来にて個人紹介されました。
  • 福岡市美術連盟10周年記念 コンテンポラリー・アート展 11月7-18日にBreathingの進化系Birdが招待展示されました。
  • BankART Life 24時間のホスピタリティー ~展覧会場で止まれるか? 10月28-12月18日 Evolution Lounge内にTabbyとKiddyを展示しました。
  • ボーエ・モーエンセン回顧展 1月19-22日 Tabby、Birdを展示しました。
  • 雑誌・CASA BURUTUS 2005年12月号 「A Wall Newapaper "Ultra Modern Interior メ ディアアートは、インテリアに急接近中です。"」にてBIRD、Cafe Toolsが紹介されました。
  • BankART Electrical Fantasista 2月24-3月16日 Tabby、Chabbyを展示しました。
  • ITメディアにて展覧会の内容が紹介されました。
    http://plusd.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0602/24/news099.html
  • Popular Science 2006年4月号 に掲載予定です。