研究題目:
「中国物流業におけるRFID技術の応用分析」
慶應義塾大学大学院
政策・メディア研究科
薛 亮(セツ リョウ)
1. 研究の概要
本研究では,中国の陸上物流業を研究対象として、現状の構造を分析の上、
1)大連市、2)RFIDの導入に焦点を当てて、具体的な提案を行う。
このため、先ず中国全国物流の現状を分析する。特に、遼寧省大連市の物流現状を把握する。
最終的に、今後物流業で大きな役割を果たすと考えられるRF1Dの調査を進め、大連市の現状
に適した「物流情報システム」の設計と導入の可能性を提言したい。
2. 研究内容の選定
研究対象:@大連市の物流構造
A製造メーカーの部品の流通、運送
研究目的:在庫量の削減、流通スピードのUP、コストダウン
3. 研究構成
研究スケルトン
¨中国における物流業の歴史と現状
物流の政策
流通の基礎データ
¨大連市における工業部品の流通モデルの考察
¨日本の実例
宅急便
トラック配送
在庫システム
¨日中の流通チャネルの比較
¨RFID実例の配列・分類/応用可能性
¨大連部品流通に適するRFIDの応用可能性
4. 物流状況の把握
4.1 現地調査の結果
企業:Aは日系物流運送会社で、2003年大連開発区に独資物流会社を設立した。
業務:A社は運輸協力会社として、日系梱包材のB会社から日系大手テレビ製造メーカーのC会社までの包装ダンボールの運送。
* A、B、C三社は全部大連市にある。
4.2 物流理論
4.2.1 物流モデル
¨生産主導型
生産計画に基づいて調達物流と生産物流を通したフローの策定
¨商品流通統合型
生産物流と市場物流を統合したフローの策定
¨回収システム型
生産物流、市場物流に回収物流機能を組み込んだフローの策定
¨調達システム型
店頭でのマーチャンダイジングに基づいたさかのぼっての調達チャンネルの構築によるフローの策定
5. 今後の課題
5.1 大連で調査の企画 (実施予定日:2006年03月 中旬)
調査の目的:
半製品(仕掛品)の流通状況の把握
製造工場と外注先間の流通(仮)
1 流通量
2 流通チャンネル
3 流通手段
調査の場所:
調査場所: 大連市開発区
理由:1.地理環境:外資企業の量、物流の量
2.企業特性:半製品工場が集中している
3.産業構造から考える
調査の対象:
製造工場・外注工場:生産を主体として実体、工場内の物流(生産ラインの生産資料配布ではない、社外運送関連について)
運送会社:物流専門会社(外資、民営、私営…)
倉庫:保存、発送、出荷の場所じゃなく、物流機能がある
物流関連機構:政府機関、物流企業連合会など
提案
1.大連開発区に適用する流通システムと道路状況情報を共有する
2.物流配送センターの可能性
物流資源の有効な配置
正確、便利、有効
3.RFIDの運用可能性
RFID、QR、バーコードなどの使用