2006年度森泰吉郎記念研究基金 研究報告書
プロダクトの開発プロセスのデジタルアーカイブ化の試み
―1950年代から1960年代の日本における革新的プロダクトを中心に
政策・メディア研究科修士2年 岡元 里奈
研究の要旨:
本研究は、過去の革新的プロダクトの開発プロセスをデジタルアーカイブ化することを試みるものである。研究の大筋は、「プロダクトを扱う既往のデジタルアーカイブの調査」、「プロダクトの開発プロセスの編集手法の構築とコンテンツモデルの作成」、「コンテンツモデルの評価」、「評価を受けた考察と今後の展望」となっている。
研究を通して、フレームワークを用いた開発プロセスの編集手法を構築し、編集段階と伝達段階におけるそのメリットを裏付けた。また3Dアーカイブシステム「知球」を用いたコンテンツモデルの評価を通して、プロダクトの開発プロセスをデジタルアーカイブという方法で伝えていくことの可能性と留意点を示した。
今後の展望としては、情報間の直接的リンケージによる操作性の向上や、web上展開による持続的発展性の確保、また構築した編集手法をプロダクトの開発プロセスを超えて多様なイノベーションプロセスの編集に用いていくことを考えている。
キーワード:
プロダクト 開発プロセス デジタルアーカイブ イノベーション
発想支援
研究の流れ:
□背景
・イノベーションの追求
・産業技術資料の蓄積
・高度経済成長期のリバイバル現象
・デジタルアーカイブの普及
□手法
具体的な開発事例を用いて、フレームワークを用いた編集手法の構築を行った。
□成果
編集した開発プロセス事例を、3Dアーカイブシステム「知球」に取り込んだ。
□評価
「知球」に取り込んだ開発プロセスの評価を行った。
□展望
評価の考察を踏まえ、今後の展望について述べる。