産業振興政策による企業間ネットワークの形成に関する影響分析


政策・メディア修士課程 萩原理史
学籍番号:80525867

調査概要


本研究は、八王子市を事例に、人と人をつなげる産業振興が地域に立地している企業に対して影響(利益・満足度)を与えているのかを明らかにするものである。
修士論文では、新たな地域の産業政策のあり方を検討するのを目的としている。


******


今期の活動


1)先行研究
2)ヒアリング調査
3)アンケート調査
4)追加的なヒアリング調査

1.先行研究


先行研究では、ネットワークとイノベーションあるいは利益との関係性を把握するものであった。
本研究では、対象地域の特性を考慮し、分析対象とする業種は絞らずに、地域の全体の製造業を対象とする。また、ネットワークを構築する事業が、各企業に対してどのような影響を与えているのかを把握するために、各企業に対する「立地満足度」という指標を用い、ネットワーク構造と立地満足度の関係性を明らかにすることを目的としている。

2.ヒアリング調査


アンケート調査を実施するに当たって、地域の代表的な機関に対してヒアリングを実施した(5月〜)。八王子市役所産業政策課や、サイバーシルクロード八王子八王子商工会議所を対象とし調査を実施した。
そこから、事業の課題や今後の方針付けを把握し、地域の全体的な製造業の特徴を把握した。また、サイバーシルクロード八王子が行っているカフェへの参加、産業の交流会を通じて、インフォーマルインタビューを行い、地域への考え方や大まかな課題を把握した。そして、支援者からの個別に話も聞くことができた、今後もより事例を増やしていきたい。

3.アンケート調査


2月13日〜2月23日の間にアンケート調査を実施した。
アンケート調査の主な項目は
1)どのようなきっかけでこの地域に立地をしたのか。(プル要因の抽出)
2)この地域の満足度を評価してください。((アンチ)プッシュ要因の抽出)
3)地域のネットワークに関する問い

住所録はiタウンページを使用し、製造業に該当する住所にアンケート票を送付した。しかし、経済産業省による工業統計調査事業所統計調査に比べ、調査票が多くなった。それは事業を移転・廃業・転業した後でもデータが残っている故だと思われる。そこで、本研究においては、重複する住所・企業名を消去した後に、アンケート票を全体に送付し、そこから判断することに決定した。
また今回の提出期限までにはアンケート調査の集計は終わらなかった故に、ここでは省略する。

4.追加的なヒアリング調査


八王子市役所鈴木泰氏とともにヒアリング調査を実施した(2月〜)。
ヒアリング内容はアンケート調査の項目に加え、より詳細なヒアリングを実施した。そこで、企業のライフヒストリを抽出し、各企業が描いている今後の産業振興の形態を抽出した。

謝辞


最後になりましたが、2006年度森秦吉郎研究振興基金からご支援いただいきありがとうございました。