研究成果報告書(2008年度森基金)

研究課題名:「発電床」の発電量の向上とその応用研究

速水 浩平

政策・メディア研究科後期博士課程


活動内容

『発電床』の発電効率を向上させる研究と道路発電に向けた研究開発

渋谷駅ハチ公前広場にて『発電床』の路面埋め込みによる実証実験を実施。

成果

今後の課題

『発電床』と配線を路面に埋め込む際の設置方法の検討


  • 無電池式リモコンとはリモコンのボタンを押す力により『振動力発電』を行いリモコンを動作させるものである。その方法として、ボタンの内側に設置した振動板の共振を利用した発電方式を考案した。この方式は発電量を増加させられる他に、共振周波数を任意に変えることにより、その周波数に対応した信号を作り出すことも可能である。

    論文

    振動力発電によるリアルタイム降雨測定通信

    −振動力発電による無線通信で集中豪雨の発生を確かめる−

    速水 浩平

    概要

    近年、局所的に発生する積乱雲による集中豪雨や大型台風等の自然災害が多く発生している。これらの自然災害の多くは、事前の予測とその現状(降水量や被害の現状)および、状況の推移をいち早く把握することが重要である。これらの対策として、これまでは、降雨レーダや雲レーダ、合成開口レーダ等の電波センサの技術が活用されてきた。しかしながら、これらの気象レーダでは電波を発射してそれが雨滴や雪等に当たってはね返ってきた反射波を観測しているため、降水の強さについての精度は十分ではないのである。一方、アメダスの観測による降水量の精度は良いのであるがその観測地点が約17km四方ごとにあるため狭い範囲で集中的に雨が降る場合等には、観測できないこともある。 そのため、ここ数年多発している局所的に発生する集中豪雨であっても瞬時に測定を行い、そのデータをリアルタイムで通信する測定装置を完全自己発電によって動作させるシステムを開発した。この方法として、振動力発電を利用することにより降雨の運動エネルギーから測定装置の動作電力を得ることにした。この結果、降雨の有無や強さの測定と無線通信を行う電力を同時に得ることが可能になった。