森基金研究成果報告書

 

研究課題:日本における外国語としてのタイ語普及政策

 

政策・メディア研究科 博士課程2年 ポッサティアンクン ウィーラユット(Podsatiangool Weerayuth)

 

weerayuth555@yahoo.com

 

研究背景

日本とタイの関係は600年もの歴史があり、両国の経済関係は、近年緊密度を増している。特に2007年は日・タイ修好宣言120周年(The 120th anniversary of the diplomatic relationship)の記念の年となったので、今後も両国のより深い相互理解が望まれる。そのためには、両国の言語や文化のより深い理解が不可欠であるが、現状では決してそのような状況にはなっていない。日本を知るタイ人は多いが、タイを知る日本人はまだ少ない。そこで、相互理解が足りないので、日本人とタイ人が共同で仕事・ビジネスや研究をするときにしばしば衝突が起こる。そのような衝突を避け、小さなグループをはじめ、学校、大学、組織、国際的な機関のレベルまで日・タイのより深い協力・相互理解を高めるためにはタイ語を知る日本人の数を増やす必要があると考えられる。

 それだけではなく、日本社会でも1980年代に多言語多文化化が顕著になり、2007年には外国人登録者数は日本の総人口の1.69%(2,152,973人)を占めている。日本の外国語教育も英語教育だけでは不十分で、多言語化した社会に対応するストラテジーが求められる。東南アジアで大きな地位を占めるタイ語教育は、多言語多文化化する日本の外国語教育にとって、重要な選択肢の一つとなる。タイ語を知る日本人の数を増やすための手段として、本研究は「日本におけるタイ語教育の実態把握」を目的とし、日本におけるタイ語教育の問題点・解決方法を指摘するのに必要なデータを収集した。

 

研究の枠組み

言語政策と言語計画とはさまざまな定義がある。亀井孝・河野六郎・千野栄一編著(19964251)、真田ほか(1996159)、Cooper198945)の定義を参考にし、本研究では言語政策を「ある人物・組織がある目的を持って、ある社会で使用されている言語の発展過程を意識的に変動させようとする行動」と定義する。そして、言語計画を「言語政策の実践的な段階であり、言語政策という目的を果たすための手段」と定義する。言語計画には1)席次計画、2)実体計画3)普及計画があるとされる。以下、本研究ではこの3つの言語計画を枠組みとして述べる。

 

研究方法

 日本におけるタイ語教育の実態把握の第一歩として、20076月から10月にかけて、東京外国語大学、大東文化大学、大阪大学外国語学部(当時大阪外国語大学)でタイ語を学習している学生の協力を得、アンケート調査を実施した。学習期間、動機、教材、能力試験などについて約100名から回答を集めた。できるだけたくさんの可能な回答を求めているので、自由回答式にしたのである。本研究はその一回目の調査で得たデータを分析し、範疇化し、より客観的な質問紙調査票を作成して、20091月から2月にかけて、立命館アジア太平洋大学(APU)、宇都宮大学、名古屋商科大学、アジア学生文化協会(ABK)、タイコムランゲージセンター、泰日経済技術振興協会(TPA)でタイ語を学習している学生の協力を得、二回目のアンケート調査を実施した。調査票は16の項目があり、およそ次のグループに分けられる。

 

1.学生に関する一般情報:性別(第1問)、年齢(第2問)、職業(第3問)、最終学歴(第4問)、タイ語学習の期間と機関(第5問)。

2.席次計画に関連する質問:タイ語学習の動機(第6問)、タイ語を学習する前後のタイについてのイメージの変化(第7問)、タイ語ができるメリット(第15問)。

3.実体計画に関連する質問:教材(第10問)、辞書(第13問)、タイ文字とローマ字による学習の違い(第11問)、パソコン入力のタイ語(第12問)。

4.普及計画に関連する質問:学習者が頻繁に利用するメディアと充実感(第8問)、タイ語能力試験(第14問)。

5.その他の質問:協力者の使用可能な言語数(第9問)、タイ語を勉強したい日本人が少ない理由(第16問)

 

 調査票は280部配布し、有効回答数は136部(男34人、女102人)であった(回収率48.57%)。

 

調査の結果

 

①席次計画

 6「タイ語学習の動機」について:回答率の高い回答は次のとおりである(以下のパーセンテージは全回答数に占める割合を示す)。

1)タイ語を使う仕事がしたい 19.00%

2)タイ文化・伝統・国に興味を持った 14.71%

3)タイ人の友人・知り合いがいて、コミュニケーションがとりたい 12.90%

 

7「タイ語を学習する前後のタイについてのイメージの変化」:

1)「タイ語を学習する前後のタイについてのイメージは変わっていない」 42.65%

2)「タイ語を学習する前後のタイについてのイメージは変わった」 57.35%

 

 「変わった」と答えた人:

1)タイについてのイメージはタイ語を学習する前より全体的によくなった 94.52%

2)タイについてのイメージはタイ語を学習する前より全体的に悪くなった 5.48%

 

 タイ語を学習する前後のタイについてのイメージ:回答率の高い回答は次のとおりである。

タイ語を学習する前のタイのイメージ

タイ語を学習してからのタイのイメージ

1)熱帯・暑い・常夏 22.41%

2)お坊さん・仏教国・お寺 17.76%

 

3)料理が辛い・料理がおいしい 17.12%

1)タイ語への意識が強くなった 20.23%

2)思っていたより都会的で発展している 16.79%

3)貧富の差・格差が激しい 16.03%

 

 15「タイ語ができるメリット」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)タイ人とコミュニケーションができる・タイ人の友人ができる 17.56%

2)タイへの旅行が、言葉に困らないで、もっと便利・楽しくなる 14.75%

3)タイで仕事ができる(通訳・翻訳・ガイド・旅行会社・日系企業・日本語教師など) 14.47%

 

②実体計画

 10「タイ語の教科書の共通的な問題点は何か」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)教科書ごとにタイ語のローマ字や発音記号の書き方が違う 37.26%

2)教科書の初・中・上級の水準が明確ではない 14.62%

3)実践的・実用的ではない 13.68%

 

13「タイ語の辞書の共通的な問題点は何か」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)例文や単語の使い方の説明が足りない 25.26%

2)値段が高すぎる 23.55%

3)辞書ごとにタイ語のローマ字や発音記号の書き方が違う 18.43%

 

 11「タイ文字とローマ字による学習の違い」:

1)はじめからタイ文字を使う 14.81%

2)はじめはローマ字を使い、それから、タイ文字を使う 68.89%

3)はじめからローマ字だけ使い、タイ文字は一切使っていない 16.30%

 

 「純粋ローマ字と音標文字を混ぜたローマ字とどちらが好きか」について:

1)純粋ローマ字(a, b, cなどの英文字だけ使うローマ字)29.37%

2)音標文字を混ぜたローマ字(a, b, cなどの英文字だけではなく、æ, ɨ, əなど通常のアル

ファベット以外の記号も使うローマ字)70.63%

 

12「パソコンで日本語をタイプするときにどちらを使うか」:

1)ローマ字入力 94.07%

2)直接入力 5.93%

 

 「タイ語のパソコンでの入力方法は今のところ直接入力しかない。ローマ字入力もあればいいと思うか」:

1)思う 66.67%

2)思わない 33.33%

 

 「パソコン(MacWindowsも)ではタイ語をタイ文字で入力することができる。そのソフトを知っているか」:

1)知っている 49.66%

2)知らない 50.34%

 

 「タイ語をタイ文字で入力するソフトを知っていると答えた人はそのソフトを利用して、タイ語を入力することができるか」:

1)できる 50.94%

2)できない 49.06%

 

 「できない人はなぜか」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)どのキーがどの文字に対応しているのか、キーボードの配列がまだ覚えられない 42.31%

2)使う機会がないと思うので、練習する気はしない 25.00%

3)タイ語の入力方法は直接入力しかないので、慣れていない 15.38%

 

③普及計画

8タイ国に関する知識を得るためにどんな手段・どんなメディアを使うか」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)本 29.93%

2)インターネット 17.82%

3)タイ語の教師 14.88%

 

 「タイ国に関する知識を扱う手段・メディアは足りていると思うか」:

1)足りている 28.03%

2)足りていない 71.97%

 

タイ語に関する知識を得るためにどんな手段・どんなメディアを使うか」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)タイ語の教師 21.80%

2)本 17.98%

3)タイ語学校 16.85%

 

「タイ語に関する知識を扱う手段・メディアは足りていると思うか」:

1)足りている 20.63%

2)足りていない 79.37%

 

14「タイ語能力試験を受けたことがあるか」:

1)ある 16.18%

2)ない 83.82%

 

 「ある」と答えた人はどの試験を受けたか、また受かったか:

1)タイ語検定試験:4級合格 4.55%5級合格 9.09%、不合格 4.55%

2)実用タイ語検定試験:3級合格 22.73%4級合格 36.36%5級合格 9.09%、不合格 13.64%

 

 「ない」と答えた人は受けようと思っているか:

1)思っている 58.77%:どの試験を受けようと思っているか:

                                          Test of Thai as a Foreign Language

                                           5 1.22%

                                           1 1.22%

                                          -タイ語検定試験:

                                           5 4.88%

                                           4 2.44%

                                           5級か4 3.66%

                                          -実用タイ語検定試験:

                                           5級か4 1.22%

                                          -まだ決めていない・まだ分からない 54.88%

                                          -各試験の違いが分からない 30.49%

2)思っていない 41.23%:なぜ受けたくないか:

                                          -まだ検定試験を受けるほどのレベルではない 48.33%

                                          -実用性・必要性を感じない 18.33%

                                          -試験の存在・詳細は何も知らない 15.00%

                                          -そこまでタイ語を勉強しようとは思っていない 15.00%

 

 「英語のTOEFLのように国際的なタイ語検定試験があればいいと思うか」:

1)思う 62.12%

2)思わない 37.88%

 

その他の質問

9「協力者の使用可能な言語数」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)タイ語と日本語と英語 64.46%

2)タイ語と日本語 15.70%

3)日本語のみ 4.13%

 

16「タイ語を勉強したい日本人が少ない理由」:回答率の高い回答は次のとおりである。

1)タイ語に関するメディア・情報チャンネルが足りないから 24.76%

2)タイ語の文字が難しいから 20.38%

3)タイ語の発音・声調が難しいから 18.50%

 

 以上のデータを収集した。このデータを持って、さらに広い範囲で調査を実施し、日本におけるタイ語教育の問題点・解決方法を指摘し、研究を進めていく予定である。

 

文献

 

日本語

 

     宇戸清治(2006)『タイ語の読み書きと基本文法』東京外国語大学生活協同組合出版部

     宇戸清治(2007『デイリー日タイ英・タイ日英辞典』三省堂

     亀井孝・河野六郎・千野栄一編著(1996)『言語学大辞典』第6巻術語編、三省堂

     河原俊昭、山本忠行編(2004)『多言語社会がやってきた : 世界の言語政策Q&A』くろしお出版

     桑原政則(1989)『東南アジアの民族と言語文化-タイおよび東南アジア・中国・太平洋諸民族-』穂高書店

     在京タイ王国大使館・広報文化部(2007)『微笑みが心をつなぐ愛のかけ橋、日・タイ修好120年』在京タイ王国大使館・広報文化部

     真田信治, 庄司博史/編(2005)『事典日本の多言語社会』岩波書店

     真田信治[ほか]1996)『社会言語学』おうふう

     真田信治/編(2006)『社会言語学の展望』くろしお出版

     冨田竹二郎(1997)『タイ・日大辞典』日本タイクラブ

     豊田国夫(1968)『言語政策の研究』錦正社

     成田高宏(1998)「日本語学習動機と成績との関係-タイの大学生の場合-」『世界の日本語教育:日本語教育論集』第81-11国際交流基金日本語国際センター

     平高史也「言語政策の枠組み-現代日本の場合を例として-」梅垣理郎(2003)『総合政策学の最先端III-多様化・紛争・統合』慶應義塾大学出版会

     平高史也(2005)『総合政策学としての言語政策』慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス

     藤田剛正(1993)『アセアン諸国の言語政策』穂高書店

     ポンパン・レプナグ(2006)『タイ文部省認定タイ語能力検定試験ポーホック対策と予想問題』TLS出版社

     宮本マラシー「各国の言語計画(タイ)」徳川宗賢,真田信治/編(1991)『新・方言学を学ぶ人のために』世界思想社

     安井綾、平高史也(2005)『「ヒューマンセキュリティの基盤」としての言語政策』慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス

     ルイ=ジャン・カルヴェ(2005)(西山教行:訳)『言語政策とは何か』白水社

 

タイ語

 

     กองวิเทศสัมพันธ์ สำนักงานปลัดทบวงมหาวิทยาลัย (2544). การสัมมนาระดับภูมิภาคว่าด้วยการเรียนการสอนภาษาไทยในบริบทไทยศึกษา. กองวิเทศสัมพันธ์ สำนักงานปลัดทบวงมหาวิทยาลัย.

(International Affairs Division, Ministry of University Affairs (2001). Regional Seminar on Teaching and Learning Thai Language in the Context of Thai Studies. International Affairs Division, Ministry of University Affairs.)

     ปรียา หิรัญประดิษฐ์ (2545). สถานภาพการเรียนและการสอนภาษาไทยให้แก่ชาวต่างประเทศในประเทศไทย. สาขาวิชาศิลปศาสตร์ มหาวิทยาลัยสุโขทัยธรรมาธิราช.

(Preeya Hirunpradith (2002). Status of learning and teaching the Thai language for foreigners in Thailand. School of Liberal Arts, Sukhothai Thammathirat Open University.)

     พัทธยา จิตต์เมตตา (2550). ประสบการณ์ในการทำงานด้านความร่วมมือทางวิชาการในต่างประเทศ: ประสบการณ์สอนภาษาไทยที่เวียดนาม. เอกสารประกอบการบรรยายในเวที TICA Talk 10 สิงหาคม 2550. สำนักงานความร่วมมือเพื่อการพัฒนาระหว่างประเทศ (สพร.).

(Pattaya Jitmetta (2007). Experience of academic cooperation in Foreign Countries: Experience of teaching Thai in Vietnam, Paper from a Presentation in TICA Talk August 10, 2007. Thailand International development Cooperation Agency: TICA)

     ราชบัณฑิตยสถาน (2493). พจนานุกรมฉบับราชบณฑิตยสถาน พ.ศ. 2493. ราชบัณฑิตยสถาน.

(The Royal Institute of Thailand (1950). the Royal Institute Dictionary: RID 1950 edition. The Royal Institute of Thailand.)

     ราชบัณฑิตยสถาน (2525). พจนานุกรมฉบับราชบณฑิตยสถาน พ.ศ. 2525. ราชบัณฑิตยสถาน.

(The Royal Institute of Thailand (1982). the Royal Institute Dictionary: RID 1982 edition. The Royal Institute of Thailand.)

     ราชบัณฑิตยสถาน (2546). พจนานุกรมฉบับราชบณฑิตยสถาน พ.ศ. 2542. ราชบัณฑิตยสถาน.

(The Royal Institute of Thailand (2003). the Royal Institute Dictionary: RID 1999 edition. The Royal Institute of Thailand.)

     ราชบัณฑิตยสถาน (2550). พจนานุกรมคำใหม่ เล่ม ๑ ฉบับราชบัณฑิตยสถาน. สำนักพิมพ์แม็ค.

(The Royal Institute of Thailand (2007). The Royal Institute Dictionary of New Words No. 1. MAC Press.)

     ราชบัณฑิตยสถาน (2542). หลักเกณฑ์การถอดอักษรไทยเป็นอักษรโรมันแบบถ่ายเสียง. ราชบัณฑิตยสถาน.

(The Royal Institute (1999). Notification of the Royal Institute Concerning the Transcription of Thai Characters into Roman. The Royal Institute.)

     ศรีวิไล พลมณี (2545). พื้นฐานการสอนภาษาไทยในฐานะภาษาต่างประเทศ. โรงพิมพ์จุฬาลงกรณ์มหาวิทยาลัย.

(Sriwilai Ponmanee (2002). Foundations of Teaching Thai as a Foreign Language. Chulalongkorn University.)

     สำนักพิมพ์มติชน (2547). พจนานุกรมฉบับมติชน. สำนักพิมพ์มติชน.

(Matichon Book (2004). Matichon Dictionary of The Thai Language. Matichon Book.)

     อธิชา แย้มกมล (2550). การสอบความรู้ภาษาไทยเทียบชั้นประถมศึกษาปีที่ 6. วารสารวิชาการ. ฉบับที่ 1 มกราคม-มีนาคม 2550. หน้า 15-18.

(Aticha Yamgamon (2007). A Sixth-Grade Thai Language Proficiency Test, Academic. Vol.1 January-March 2007: 15-18.)

     อมรา ประสิทธิ์รัฐสินธุ์ (2548). ภาษาในสังคมไทย: ความหลากหลาย การเปลี่ยนแปลงและ การพัฒนา. โรงพิมพ์จุฬาลงกรณ์มหาวิทยาลัย.

(Amara Prasithrathsint (2005). Language in Thai society: Diversity, Change, and Development. Chulalongkorn University.)

     อมรา ประสิทธิ์รัฐสินธุ์ (2544). ภาษาศาสตร์สังคม. โรงพิมพ์จุฬาลงกรณ์มหาวิทยาลัย.

(Amara Prasithrathsint (2001). Sociolinguistics. Chulalongkorn University.)

 

英語

 

     Cooper, Robert Leon (1989). Language planning and social change. Cambridge University Press.

     Hirataka, Fumiya (1992). Language-spread policy of Japan, International Journal of Sociology of Language:IJSL. Vol. 95 p. 93-108.

     Kanchanawan, Nitaya (2006). Romanization, Transliteration, and Transcription for the Globalization of the Thai Language, The Journal of The Royal Institute of Thailand. Vol. 31 No. 3 Jul-Sep p. 832-841.

     Rappa, Antonio L., and Wee, Lionel (2006). Language Policy and Modernity in Southeast Asia: Malaysia, the Philippines, Singapore, and Thailand. Springer Verlag.

     Iwasaki, Shoichi and Ingkaphirom, Preeya (2005). A Reference Grammar of Thai. Cambridge University Press.

     Llamzon, Teodoro A. (1975). The Problems of Group versus National Identity in the Development of National Languages in Southeast Asia, The Journal of the Siam Society. Vol. 63 part 2 July p.4-21.

     Smalley, William A. (1994). Linguistic diversity and national unity:  language ecology in Thailand. University of Chicago Press.

 

付録:アンケート調査票

「タイ語学習に関する調査」ご協力のお願い

慶應義塾大学 政策・メディア研究科博士課程

                                                           ポッサティアンクン ウィーラユット

 

このアンケートはタイ語の学習について広くご意見を伺うもので、いただいた結果は日本におけるタイ語教育の改善をテーマとした学位論文に反映させる予定です。この研究以外の目的にはデータを使用しませんので、どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。

 このアンケートについてのお問合わせはメールでweerayuth555@yahoo.com宛にお送りください。

 

1.性別                                          □男                                   □女

________________________________________

2.年齢                                          1019         2029         3039

                                                        4049         50歳以上

________________________________________

3.職業 / 身分                           ________________________

________________________________________

4.(学生でない場合)最終学歴  ________________________

 

(学生の場合)現在は何年生ですか _____________________

________________________________________

5.どこで、何年間タイ語を勉強しましたか / していますか(複数回答可)。

□___________大学(□1年以内 □1年-2年 □2年-3年 □3年以上)

□___________大学(□1年以内 □1年-2年 □2年-3年 □3年以上)

□バンコク日本人学校       (□1年以内 □1年-2年 □2年-3年 □3年以上)

□泰日経済技術振興協会(TPA)(□1年以内 □1年-2年 □2年-3年 □3年以上)

□その他__________(□1年以内 □1年-2年 □2年-3年 □3年以上)

□その他__________(□1年以内 □1年-2年 □2年-3年 □3年以上)

 

 あなたはタイ語を専攻科目として勉強しましたか / していますか。

□はい                                           □いいえ

________________________________________

6.なぜタイ語を勉強したいと思いましたか、そのきっかけは何ですか(「好き」や「文字がかわいい」などの抽象的な回答は避けてください)(複数回答可)。

 □タイ文化・伝統・国に興味を持った。

 □アルファベットでない言語・アジアの言語に興味を持った。

 □マイナーな言語に興味を持った。

 □東南アジアに興味を持った。

 □タイに住んだことがないが、行ったことがある。

 □タイに住んだことがある。

 □タイに行ったこと・住んだことがないが、タイに行きたい。

 □タイと日本の関わりは親密で、友好的な国だから。

 □タイ人の友人・知り合いがいて、コミュニケーションがとりたい。

 □タイ語を使う仕事がしたい。

 □タイで働きたい(タイで日本語を教える仕事も含めて)。

 □タイは発展しているから、タイ語を勉強しておけば、将来何かの役に立つだろう。

 □タイ語は国際的な言語だから。

 □タイに行ったこと・住んだことがある親・友人・知り合いに言われて。

 □マイナーだから、競争率が低く、入りやすい。

 □その他___________________________________

________________________________________

7.タイ語を勉強する前後のタイについてのイメージは変わりましたか。

 □変わっていない                                       □変わった

 

「変わった」と答えた方:タイ語を勉強してから、タイについてのイメージは全体的にどのように変わりましたか。

 □タイ語を勉強する前よりよくなった    □タイ語を勉強する前より悪くなった

 

 次の項目の中で、あなたの考えに当てはまるものを選んでください。上記に「変わった」と答えた方は両方答えてください。「変わっていない」と答えた方は左側の「タイ語を勉強する前のタイのイメージ」にだけ答えてください(複数回答可)。

タイ語を勉強する前のタイのイメージ

タイ語を勉強してからのタイのイメージ

□熱帯・暑い・常夏

□リゾート地・観光地

□料理が辛い・料理がおいしい

 

□お坊さん・仏教国・お寺

 

□人がやさしい・温かい・微笑

 

□貧しい・裕福ではない・ビルやデパートが

ない・あまり発展していない・マイナー

□治安が悪い・清潔ではない・犯罪が多い

□その他のイメージ__________

___________________

___________________

□地理・観光などという表面的なイメージが

なくなった

□辛い料理だけでなく、辛くないものや甘いものもある

□タイ人の仏教への信仰は思っていたほど強くない

□タイ人のやさしさには裏表がある

□タイ語への意識が強くなった

□思っていたより都会的で発展している

□貧富の差・格差が激しい

□思っていたほど治安が悪くない

□その他のイメージ__________

___________________

___________________

________________________________________

8.「タイ国」に関する知識を得るためにどんな手段・どんなメディアを使いますか(複数回答可)

□テレビ                      □ラジオ                          □インターネット

□本                             □新聞                                □テープ・CD・DVD

□友人                          □タイ国政府観光庁や在京タイ王国大使館

□タイ語の教師              □タイ語学校                     □その他________

 

「タイ国」に関する知識を扱う手段・メディアは足りていると思いますか。

□足りている                  □足りていない

 

「タイ語」に関する知識を得るためにどんな手段・どんなメディアを使いますか(複数回答可)

□テレビ                      □ラジオ                          □インターネット

□本                             □新聞                                □テープ・CD・DVD

□友人                          □タイ国政府観光庁や在京タイ王国大使館

□タイ語の教師              □タイ語学校                     □その他________

 

「タイ語」に関する知識を扱う手段・メディアは足りていると思いますか。

□足りている                  □足りていない

 

 使っている手段・メディアは主に何語ですか。

□タイ語                         □日本語                            □英語

________________________________________

9.いくつの言語を習得していますか(たとえば、読み書きができる、聞いたり話したりできるなど)。それらは何語ですか。

□タイ語と日本語                                       □タイ語と日本語と英語

□タイ語と日本語とその他____      □タイ語と日本語と英語とその他____

________________________________________

10.いくつかのタイ語の教科書の中で、それらの教科書の「共通的」な問題点は何だと思いますか(複数回答可)。

 □教科書ごとにタイ語のローマ字や発音記号の書き方が違う。

 □タイ文字が見づらい。

 □タイ文字の書き順・画数が書いていない。

 □教科書の初・中・上級の水準が明確ではない。

 □誤植が多い。

 □実践的・実用的ではない。

 □その他___________________________________

________________________________________

11.タイ語を勉強するとき、タイ文字を使いますか、ローマ字タイ語を使いますか。

 □はじめからタイ文字を使う。

 □はじめはローマ字を使い、それから、タイ文字を使う。

 □はじめからローマ字だけ使い、タイ文字は一切使っていない。

 

 あなたは「純粋ローマ字」と「音標文字を混ぜたローマ字」とどちらが好きですか。

 □純粋ローマ字(a, b, cなどの英文字だけ使うローマ字)

 □音標文字を混ぜたローマ字(a, b, cなどの英文字だけではなく、æ, ɨ, əなど通常のアル

ファベット以外の記号も使うローマ字)

________________________________________

12.あなたはパソコンで「日本語」をタイプするときに普段、どらちを使いますか。

            □ローマ字入力                                □直接入力

 

タイ語のパソコンでの入力方法は今のところ直接入力しかない。「ローマ字入力」もあればいいと思いますか。

            □思う                                              □思わない

 

パソコン(MacWindowsも)ではタイ語をタイ文字で入力することができます。そのソフトを知っていますか。

            □知っている                                   □知らない

 

 「知っている」と答えた方は、そのソフトを利用して、タイ文字でタイ語を入力することができますか。

            □できる                                          □できない

 

 「できない」と答えた方は、なぜできないのですか。理由を教えてください(複数回答可)。

 □どのキーがどの文字に対応しているのか、キーボードの配列がまだ覚えられない。

 □タイ語の入力方法は直接入力しかないので、慣れていない。

 □使う機会がないと思うので、練習する気はしない。

 □その他___________________________________

________________________________________

13.いくつかのタイ語の辞書の中で、それらの辞書の「共通的」な問題点は何だと思いますか(複数回答可)。

□辞書ごとにタイ語のローマ字や発音記号の書き方が違う。

 □値段が高すぎる。

 □例文や単語の使い方の説明が足りない。

□意味の説明が足りない。

 □誤植が多い。

 □俗語や新しい言葉が足りない。

 □その他___________________________________

________________________________________

14.タイ語能力試験を受けたことがありますか。

□ある                                              □ない

 

 「ある」と答えた方:どの試験を受けましたか(複数回答可)。

□ポーホック(外国人向けの小学6年程度タイ語検定試験):

合格しましたか    合格した                    不合格だった

              Test of Thai as a Foreign Language

                            合格しましたか □合格した(__級)       不合格だった

□タイ語検定試験(元ABKタイ語検定試験):

              合格しましたか □合格した(__級)       不合格だった

□実用タイ語検定試験:

              合格しましたか □合格した(__級)       不合格だった

TPAタイ語検定試験:

              合格しましたか □合格した(__級)       不合格だった

 

 「ない」と答えた方:受けようと思っていますか。

         □思っている ―― どの試験を受けようと思っていますか(複数回答可)。

                                            □Test of Thai as a Foreign Language(__級)

                                            □タイ語検定試験(__級)

                                            □実用タイ語検定試験(__級)

                                            □TPAタイ語検定試験(__級)

                                            □まだ決めていない・まだ分からない

                                            □各試験の違いが分からない

              □思っていない―― なぜ受けたくないですか。理由を教えてください。

                                            (複数回答可)

                                            □まだ検定試験を受けるほどのレベルではない

                                            □試験の存在・詳細は何も知らない

                                            □実用性・必要性を感じない

                                            □そこまでタイ語を勉強しようとは思っていない

                                            □その他______________________

 

 現在は国際的なタイ語検定試験はまだないのですが、英語のTOEFLのように国際的なタイ語検定試験があればいいと思いますか。

□思う                                              □思わない

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15.タイ語ができる日本人にはどんなメリットがあると思いますか。どんなことができると思いますか(複数回答可)。

 □タイで仕事ができる(通訳・翻訳・ガイド・旅行会社・日系企業・日本語教師など)

 □新聞記者・マスコミの仕事に就ける

 □日本の外務省で働ける

 □タイ人とコミュニケーションができる・タイ人の友人ができる

 □タイでの買い物の値段交渉

 □日本に来ているタイ人を助けてあげることができる

 □タイへの旅行が、言葉に困らないで、もっと便利・楽しくなる

 □タイで生活できる

 □タイ人にだまされない

 □タイ語のできる日本人は少ないので、希少価値がある

 □その他___________________________________

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16.タイ語を勉強したい日本人はまだ少ないです。その理由はなぜだと思いますか。

 □経済的にマイナーな国だから

 □貧しい・発展していない・治安が悪い・犯罪が多いというマイナスなイメージが強い

から

 □タイ語の発音・声調が難しいから

 □タイ語の文字が難しいから

 □タイ語に関するメディア・情報チャンネルが足りないから

 □その他___________________________________

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ご協力いただきまして、まことにありがとうございます。