2008年度 森泰吉郎記念研究振興基金研究者育成費成果報告書

【研究課題名】

ネット利用による政策ファシリテーターの設計・実施と可能性

Designing “the Policy Facilitator on Internet ”and it’s Possibilities

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科

修士課程２年　学籍番号80625612

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　岩田崇

政策形成とソーシャルイノベーション（PS）

パブリックポリシー（合意形成）

【研究概要】

　政治不信、政治の機能不全が指摘される日本政治の問題に、コミュニケーションデザインの観点から、有権者が気軽にかつ能動的に政治課題に対して意思表明を行うことができるメディアとしてネットを利用した政策ファシリテーター：ポリネコ（Political Needs Coordinator）の試作版を開発し、その設計と実証検証を通じて、日本の政治の性能向上の可能性を見出す。

【研究成果】

　ポリネコ（www.polineco.jp）を試作バージョンとして一般公開。格差社会問題、医療問題、不景気問題の３つの政策課題について設問と判定システムを開発し、１１０名の現職国会議員からの回答協力を得て、研究期間中（２００８年１１月１２日から１２月３１日）に約６４１０人（PC）の一般利用を集める、稼働検証を通じて、従来にない政策ファシリテーターとしての有効性を示すことができた。

■トップページ

北海道新聞、読売新聞、北海道ラジオでも紹介され、全国のさまざまの方々から利用いただいた。

また、併設された利用評価アンケートには、２３９名の回答を集め、回答データからも高評価を得ることができた。

現時点でもサイトは公開されており、一般利用者は８０００人（PC）以上となっている。

■利用者からの評価

【修士論文】

修士論文は以下のURLからダウンロードできる。

http://web.sfc.keio.ac.jp/~itakashi/polineco0212.pdf

【そのほかの成果】

本研究を通じて、日本国内のネットを利用した政治情報サービスを担う方々と知己を得られた。

また、ポリネコの利用者から激励のメールなども数十通いただくことができ。

さらに、六本木ヒルズのライブラリーで取り組みを紹介するトークイベントとワークショップを開催が実現し、

開催を通じて通常の研究活動では得られない人々との繋がりを得ることができた。

開催の模様は、アカデミーヒルズのサイトで公開された。

http://www.academyhills.com/library/event/tqe2it000003r6sl.html

通常の研究よりも個人規模としては、多くの予算が必要であり金銭的に大変苦労しましたが、

森泰吉郎記念研究振興基金研究者育成費に支援していただいたことでその苦労も幾分緩和され、充実した研究を行うことができました。ありがとうございました。