2007年度秋学期プロジェクト活動報告
2008年度秋学期 プロジェクト活動報告

政策・メディア研究科 修士課程1年 吉田可奈子

学籍番号:80825405

cecil@sfc.keio.ac.jp


■研究テーマ■

女性のモチベーションを向上させる下着に関する研究

■研究の目的■

本研究の目的は、どのような女性用下着が女性に“やる気”を喚起させるのかを明らかにすることである。近年の研究報告によると、女性は自分の女性用下着に情緒的な思い入れを感じている事が明らかになっている。ワコールは女性用下着の4つの心理的効果として、気合力、女性自覚、癒し力、開運力を挙げている。本研究はその中でも、女性の目的に当たる気勢を高めるという気合力に注目した。(ワコール,2007)また、自身の研究において、女性にとって勝負下着とは「自身に気合を入れるためのもの」と捉えているという結果が明らかになっている。(吉田、2008)この先行研究を受けて、どのような下着が女性を鼓舞するのかを明らかにすることにより、今後の下着の企画開発において役立つ研究とする。

■2008年度の研究活動■

・日本人間工学会にて体外発表

吉田可奈子, 福田亮子: 男女の下着の嗜好性と印象の評価−下着の色彩が与える 心理的効果とは−. 日本人間工学会第49回大会, 東京, 2008年6月14-15日.

・テーマ及び実験内容の決定

・現状調査の実施

【実験内容】
実験方法:グループディスカッション
実験日:2009/01/14
実験回数:2回ほどを予定
被験者:各6〜8人、それぞれSFCの女子と東海大学の女子を予定。司会は実験者が行う。
実施場所:SFCの小教室
実験設備:ビデオカメラ、マイク

・文献調査

[1] 青木英夫.下着の文化史.東京,雄山閣出版,2000,283p.
[2] Beatrice Fontanel.吉田春美訳.図説ドレスの下の歴史.東京,原書房,2001,178p.
[3] Joanne Entwistle.鈴木信雄監訳.ファッションと身体.東京,日本経済評論社,2005,370p
[4] 別枝篤彦.服装の地理−身を飾る人間.東京,玉川大学出版部,1975,211p.
[5] 天野正子・桜井厚.「モノと女」の戦後史−身体性・家庭生・社会性を軸に.東京,1992,260p.
[6] 中島義明・神山進.まとう−被服行動の心理学.東京,朝倉書店,1996,241p,(人間行動学講座,1)
[7] 戸矢理衣奈.下着の誕生.東京,講談社,2000,262p.(講談社選書メチエ,189)
[8] 青山まり.ブラ・バイブル.東京,廣済堂出版,2004,127p.
[9] 青山まり.ブラの本.東京,サンマーク出版,2003,125p.
[10] 國保和子.大人のためのブラ塾.東京,小学館,2006,167p.
[11] Hiroko Kawabataほか.Wearing habits of undergarments & purchase behavior by female students in Japan & the US.埼玉大学紀要 教育学部(人文・社会科学).53(2),2004,13p−22p.
[12] Sachiko Sukigara ほか.Sensorial Comfort/Discomfort of Lingerie Based on Hand Assessment and Objective Evaluation.SEN-I GAKKAISHI.49(6),1993,294p−305p.
[13] 千々岩英彰.「色」パワフル〜マーケティングの強力な武器〜.日経広告手帳.4,1999,2p−5p.
[14] 樋口ゆき子.ブラジャーの官能検査.人間工学.20(2),1984,73p−80p.
[15] 柏谷久美.ブラジャーの着心地分析.(株)日本経営工学会「経営システム」.6(3),1996,242p−247p.
[16] 赤沢知子・岡部瑞穂.女子学生の下着着用形態の変化.紀要The Journal of Okayama College.22,1999,1p−12p.
[17] 村田喜子.ブラジャーの顧客要求品質を探る.繊維製品消費科学.44(1),2003,22p−27p.
[18] 綿貫茂喜.衣服素材と感性.日本衣服学会誌.49(1),2005,1p−6p.
[19] 後藤こず恵.婦人下着ブランドのブランド・パーソナリティ―消費者の評価する便益のタイプとその影響―.繊維機械学会誌.58(12),2005,46p−49p.
[20] 龍多美子.心と体にぴったりのブラを−女っぷりは下着で上がる−(特集 艶めいてこそ、大人の女).婦人公論.90(9),2005,42p−45p.
[21] 塩野裕貴子.現代女性のブラジャーに対する意識について.神戸文化短期大学研究紀要.29,2005,37p−48p.
[22] 間瀬清美ほか.男性の衣服着用の現状.日本家政学会誌.54(3),2003,27p−36p.
[23] 古川智恵子・中田明美.衣の系譜に関する研究(第5報)褌からビキニショーツへ.名古屋女子大学紀要.33,1987,1p−10p.
[24] 原田妙子.女子大生の下着に対する認識状況.名古屋女子大学紀要.41(家・自),1995,45p−53p.
[25] 岡部和代・黒川隆夫.ブラジャーの官能評価に基づく判定者の類型化―若年女子について―.日本家政学会誌.57(11),2006,15p−23p.
[26] 岩切羊子.衣服の色の好みと感じ.鹿児島縣立大學短期大學部紀要.7,1957,24p−37p.
[27] 川畑秀明・北園香織.色彩の好みに関する発達研究.鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要.14,2004,79p−84p.
[28] 辻啓子.女子短大生の色彩嗜好と被服の関係.東海学園女子短期大学紀要.30,1995,19p−30p.
[29] 松田博子ほか.色の好みとパーソナリティについての研究:その5 大学生の場合.日本色彩学会誌.24,2004,10p−11p.
[30] 垣鍔直・大影佳史.表面色の好みの性差および季節差に関する実験的研究.日本建築学会環境系論文集.602,2006,17p−23p.
[31] 松岡武.決定版 色彩とパーソナリティ−色でさぐるイメージの世界.東京,金子書房,1995,287p.
[32] 高坂美紀.色で売る−カラーマーケティング入門.東京,ビジネス社,1994,207p.
[33] 東清和・小倉千加子.性差の発達心理.東京,大日本図書,1982,214p.(現代心理学ブックス,63)
[34] 青野篤子ほか.ジェンダーの心理学.京都,ミネルヴァ書房,1999,162p.
[35] 福田忠彦.人間工学ガイド.東京,サイエンティスト社,2004,330p.
[36] 野呂影勇.官能検査ガイドブック.東京,日本規格協会,1987,260p.
[37] 小原二郎.人間工学からの発想−クオリティ・ライフの探求.東京,講談社,1982,253p.
[38] 長町三生.生活科学のための人間工学.東京,朝倉書店,1989,192p.
[39] 末永蒼生.色彩心理の世界−心を元気にする色のはなし.東京,PHP研究所,1998,229p.

■今後の予定■

・ グループディスカッション。発話データの解析。
・ アンケート調査の実施
・ 官能評価実験の実施