研究成果報告書(2009年度森基金)

研究課題名:『発電床®』の発電量の向上とその応用研究

速水 浩平

政策・メディア研究科後期博士課程


活動内容

電池レスリモコン(『振力リモコン』)の研究開発

発電床®』の発電効率を向上させる研究と道路発電に向けた研究開発

成果

今後の課題

発電床®』と配線を路面に埋め込む際の設置方法の検討


  • 発電床®』を道路発電に応用する際に、『発電床®』の施工方法や配線のやり方等に付いて検討する。
    特に、施工方法については、発電量や耐久性等と関連するため重要な開発内容となる。
    道路発電をアスファルト舗装に採用する場合、施工の際に発生するアスファルトの熱に対する耐久性も要求される。

    論文

    振動力発電によるリアルタイム降雨測定通信

    −振動力発電による無線通信で集中豪雨の発生を確かめる−

    速水 浩平

    概要

    近年、局所的に発生する積乱雲による集中豪雨や大型台風等の自然災害が多く発生している。これらの自然災害の多くは、事前の予測とその現状(降水量や被害の現状)および、状況の推移をいち早く把握することが重要である。これらの対策として、これまでは、降雨レーダや雲レーダ、合成開口レーダ等の電波センサの技術が活用されてきた。しかしながら、これらの気象レーダでは電波を発射してそれが雨滴や雪等に当たってはね返ってきた反射波を観測しているため、降水の強さについての精度は十分ではないのである。一方、アメダスの観測による降水量の精度は良いのであるがその観測地点が約17km四方ごとにあるため狭い範囲で集中的に雨が降る場合等には、観測できないこともある。 そのため、ここ数年多発している局所的に発生する集中豪雨であっても瞬時に測定を行い、そのデータをリアルタイムで通信する測定装置を完全自己発電によって動作させるシステムを開発した。この方法として、振動力発電を利用することにより降雨の運動エネルギーから測定装置の動作電力を得ることにした。この結果、降雨の有無や強さの測定と無線通信を行う電力を同時に得ることが可能になった。