2009年度森泰吉郎記念研究振興基金報告書

 

「公立中学校における英語カリキュラムの作成」

 

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程2年

武井洵

 

1.      研究概要

本研究では、公立中学校における英語教育にて重要視されつつも、広く普及するに至っていない「活動」としての英語学習を実践するとともに、語学はコミュニケーションの媒体であることを中学生に気づいてもらうための環境作りを試みている。また、本研究では墨田区立文花中学校にてワークショップを定期的に行った。

 

2.      本年度の研究活動

2.1.    New York Cityにおけるフィールドワーク

2009年9月にNew York Cityにおいてフィールドワークを行い、Public School 86をはじめ、New York Cityの私立学校、公立学校および日本人学校を訪問した。また、このフィールドワークには文花中学校渡部校長にも同行していただき、現役で教鞭をふるう公立中学校の校長がもつ視点を拝見させていただいた。

また、2010年2月に再びNew York Cityでフィールドワークを行い、Global Partners Juniorが行っている活動を文花中学校で行っているワークショップに活用していく方法を提案した。また、2.3で記述するワークショップを行った。

 

2.2.    墨田区立文花中学校におけるワークショップ

2009年11月より1回2時間のワークショップを定期的に行っている。このワークショップでは、英語への興味を誘発するために、New York City, Public School 86の生徒と交流を通し、英語への興味と他国の理解、1つの言語として英語を理解させていく。

 

2.3.    New York City, Public School 86におけるワークショップ

2009年11月より交流をはじめ、2010年5月に文花中学校を訪問し交流を行う生徒を中心にワークショップを行った。文花中学校で行っているワークショップと同様に、まずは相手の国、つまり日本に興味を抱かせるワークショップを行った。

 

3.      現在までのまとめ

文花中学校で行っているワークショップでは、中学生が英語「活動」を行うにあたっての問題を確認できた。この問題への解決方法を中学生自身に気づかせるように、残りのワークショップを作成していく。また、そのワークショップの中で、日本の公立中学校とNew York Cityの公立学校とが交流をもてている環境を活かし、中学生の気づきを促進させる。