2010年度森泰吉郎記念研究振興基金「研究育成費」研究成果報告書
名前: 中村愛実
所属: 政策・メディア研究科 修士課程1年

研究課題名

既存の学習知識とインターネット知識を結ぶ「きねまっち検索」の提案

研究テーマ概要


図1:外面バーイメージ図

大量の情報を容易かついつでも獲得できるインターネットが情報収集ツールとして当たり前のように使われるようになった。
しかし、学習目的で考えたときに主流であるキーワード検索は、前提知識の不足が原因で目的が曖昧な場合ほど表現が乏しくなり、求めているページにたどり着くことが困難である。
本研究では今後普及が期待される電子教科書の索引を用いて自動的に検索結果をだし、表示内容をユーザーが調整できるスライダーを設け、
Webページのサムネイルを紙媒体のように重ね、振り分け、並べることで、電子教科書と連携するWeb検索支援システム「学実ねっと」を提案する。

研究成果報告

作成調査

関連研究、図書を調べたのち、学習目的での検索を行うにあたってユーザーはどのような基準で検索を行っているのか調査すべきだと考えた。
まずはじめに大学生10名を対象に指定した教科書のページに書かれている索引で検索したものを各キーワードごとに印刷し、その中からどのページを学習目的で利用するか評価してもらい、理由を聞いた。
その結果、見た目がとても影響していることがわかった。

そこで次に高校生6人を対象に実験を行い、瞬時に外面の見た目のどの部分でWebページを評価しているのかを調べた。
因子分析の結果より、外面バーを作成し、教科書の索引と本文を用いて内面バーを作成することで実装をおこなう。

プロとタイプ現在作成中


図2:外面バーイメージ図

現在は調査結果を踏まえてプロトタイプを作成している。 調査結果より、外面の要素として、画像が多いか文字が多いかが関わっていることがわかった。
そこで文字量、画像量を判定し、調整できるようにすることで、外面のバーを作成することにした。
来年度以降はこのプロトタイプを用いて、実験を行い機能を上げていく予定である。

活動発表

今年1年の成果として、情報処理学会第73回全国大会(3月)にて発表予定