超高臨場感立体映像システム「ステレオステージ」の構築と実用化に関する研究
森田正彦
慶應義塾大学 政策・メディア研究科 後期博士課程3年
「外殻の形状情報と高精細でフォトリアリスティックなテクスチャ情報、および内部の構造情報を有した小型実物体の3次元コンピュータモデルを短時間に生成可能とする」ことが本研究プロジェクトの目的である。本研究プロジェクトの成果によって取得されるデータは3次元の形状データであるため、立体視による視聴が可能な映像として出力することで、人間の理解をより効果的に促す可能性がある。 本研究プロジェクトの成果によって得られたデータの現実的な活用のために、本申請の研究では「あたかもそこに実物が存在しているような高度な臨場感を有した立体映像システム」の構築を目指すとともに、実用化に向けた博物館展示物の試作、展示実験を行う。
このページの最初から再度読む人間は、左目と右目とで角度の異なった二つの映像を脳内で処理し、立体感・奥行き感を感じている。 そこで、視差のある(左目と右目とで角度の異なった)二つの映像を準備しておき、人間の左右の目に別々に入力することで、立体感・奥行き感を再現できるはずである、というのがステレオ写真(ステレオグラム:Stereogram)の原理[1]である。
本手法は、映像表示部を斜めに設置して使用することにより、奥行方向に加え、垂直方向の立体感を演出するものである。
これにより、空間に仮想オブジェクトが本当に存在するかのような高度な臨場感を有した立体演出が可能となる。
※特許申請のため詳細は省略。
[1] Charles Wheatstone, Contributions to the Physiology of Vision, June 21, 1838. http://www.stereoscopy.com/library/wheatstone-paper1838.html
このページの最初から再度読む会期 | 2011年8月2日(火)~2011年10月30日(日) |
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会場・展示室 | 東京国立博物館 平成館考古展示室 |
webサイト | 特集陳列「石に魅せられた先史時代の人びと」 |
会期 | 2011年 11月26日-12月1日 |
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会場 | 国立科学博物館 |
webサイト | 開催概要 |
Title | Media Art and Archaeology; Special attention is how to read the technique on lithic reduction sequences |
Authors |
Oyokawa Minoru1, Kawachi Shinpei2, Morita Masahiko3,
Shinagawa Yoshiya1, Inoue Yoichi1, Kosuge Masao4, Yokoyama Shin5, Chiba Fumi5 1 Tokyo National Museum 2 Tokyo National University of the Arts 3 Graduate School of Media and Governance, Keio University 4 Iwajuku Museum 5 Laboratory for Archaeology and Geoinformatics |
森泰吉郎記念研究振興基金研究助成金の支援の下、映像試作と博物館における展示、ポスター発表を行った。
映像に向かって手を伸ばす閲覧者も多く、本手法について概ね意図通りの効果が得られていると感じる。
今後は本手法の効果を正当に評価するための実験を行うとともに、
より存在感を演出した表示デバイスとしての拡張を検討したいと考えている。
展示にあたり御協力をいただきました企業・団体の皆様にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。