2011年度 森泰吉郎記念研究振興基金「研究育成費」研究成果報告書

 

日本の国際協力政策における研修員受け入れ事業の変遷と評価制度

−ガーナ共和国を事例に−

 

政策・メディア研究科(プログラム:GR

修士課程2

竹澤理絵(80924946)

 

1.研究概要

日本政府はこれまで開発援助において、「顔の見える援助」として技術協力を重視してきた。それにもかかわらず、専門家派遣、個別の研修員事業の評価は行われないままに、研修員受入事業は今日まで拡大を続けてきた。このように、日本のODAにおける重要な柱である研修員受入事業は、いまだ実態が明らかとなっていない点が見受けられる。本研究においては、第一に、こうした実態を明らかにした上で、第二に「顔の見える援助」としての研修員受入事業をより効果的にしていくにはどのような取り組みが必要か、明らかにする。具体的には、日本国が対アフリカODAの重要な拠点と定めるガーナ共和国を事例に考察を行う。

(修士論文の概要は以上の通り)

 

2.活動報告

 本年度は、昨年度までの調査結果に対する具体的な分析を進める作業を中心とし、修士論文の執筆を行った。必要に応じて、フィールドワークやインタビュー調査を追加的に実施した。春学期には、2回のフィールド調査を実施し、また一年を通じて関係者へのインタビュー調査も実施した。

 

具体的な活動スケジュールは以下の通りである。

20115月−6

昨年度までの調査結果の分析、資料収集

20097

フィールド調査実施

20098月−12

修士論文の執筆

通年

関係者へのヒアリング調査の実施

 

 

3.研究成果

(1)フィールド調査

    場所:JICAの各国内研修センター

期間:20117

調査目的:研修員受入事業の実際の研修の現場を見学し、研修員及び関係者にヒアリングを行うため。 

※具体的な調査結果等の詳細に関しては、研究の特性上、多くの研修員の個人情報が含まれるため、今回のウェブ上での公開は控えたい。

 

(2)関係者へのヒアリング調査

   論文を執筆する中で不足を補うため、追加的にヒアリング調査を実施した。

※上記と同様の理由により、ウェブ上での詳細の公開は控えたい。

 

(3)修士論文の執筆

   これまでの調査を存分に活かし、修士論文を完成させた。

   論文の成果(分析結果、結論等)については、実際の論文を参照されたい。

 

 

おわりに

2011年度の研究活動及び研究成果は、基金創設者である森泰吉郎様と基金を運用して頂いた慶應義塾大学湘南キャンパス研究支援センター様のおかげである。御基金のご支援無くしては、フィールド調査を行うなど、充実した研究活動を実現することは出来なかった。ここに厚く御礼申し上げます。