2014年度研究成果報告

「コンピュテーショナルモデリングによる建築構法の研究」

 

渡邊 圭

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EG修士1

 

【春学期の活動】

7/19より東京芸術大学で開催される『マテリアライジング展U』での展示に向けて、展示物の設計・制作をした。「殻状多胞質様態」というタイトルで今までコンピュータ空間上でのみ実現可能だった3次元ボロノイの構造体を、セルを形作るパネルとそれらをつなぐジョイントに分解し、パネル工法によって実空間に再現することを可能にした。設計には3D CADRhinocerosとパラメトリックモデリングツールgrasshopperを用いることで、形状の生成からパネル、ジョイントの各パーツへの分解、加工図への変換を自動化することができた。パネルの加工はレーザーカッター、ジョイントの加工は3Dプリンターを用いた。設計・制作は院生2人、学部生5名の合計7人で作業を分担した。私はその中で全体の設計監理、スケジュール管理、パネル・ジョイントの自動生成ツールの開発を担当した。

 

【秋学期の活動】

1.    ORF出展ブースの設計

 11月に行われたORFにおいて、今年は特にブースが特徴的な形状であったためそれを有効活用した新しいブース展示の設計を行いました。設計は池田研の人と学部生数人で行い、施工はさらに池田研の学生全員で行いました。設計は、展示する予定の3プロジェクトを絵巻物のように連続してみることが出来ることをコンセプトとしました。とくに展示台は展示ブース全体の連続性を強調するためにシームレスな曲線のデザインにしました。

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2.    プロジェクト展示用インタラクションの作成

同じく11月に行われたORFにおいて研究室のプロジェクトコンピュータ用いて

インタラクティブに体験することのできるプログラムの開発を行いました。普段デザインに用いているrhinocerosgrasshopperだけでなく、processingipadと連携させることでより直感的に操作できるツールをつくりました。

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3.    海外コンペへの参加

現在はメキシコのArquine主催のConcurse Arquine No.17| Pulmon Metropolitano de Orienteという空港の跡地再開発コンペに参加しました。緑地や道路、鉄道などの要素をすべて点と直線へパラメータ化し、それを複合して合理的に最適化するアルゴリズムを設計し、メキシコシティに求められている新しい都市の構法をデザインしました。