2012年度森基金研究成果報告書
種間でDNAを伝播可能な, 枯草菌接合伝達系の開発
一之瀬 太郎
政策•メディア研究科 博士課程3年
序論:
遺伝子組み変え技術は分子生物学研究において必須の技術である. しかし,
ゲノムサイズの巨大な DNAを大腸菌の遺伝子工学的手法で取り扱うには制限がある.
慶應大学の板谷らにおけるゲノムデザイングループでは, DNA 相同組換えの頻度と効率に優れる枯草菌を利用することで,
枯草菌のゲノムを巨大 DNA構築の場とするゲノムデザイン技術の確立に取り組んでいる.
枯草菌ゲノム中に構築された巨大DNAを有用微生物に導入して利用するためには, 正確に効率よくDNAを水平伝播させるシステムの確立が必要であり,
現在私達は納豆菌由来の接合伝達 plasmid, pLS20を用いて, 枯草菌間での安定なDNA輸送に成功している. このpLS20の接合伝達系を, 種の異なる菌に対する水平伝播の手段へと拡張する事を目的として, 枯草菌から納豆菌に対してpLS20の移動を試みた. しかし, 従来の接合伝達の手法はrecipient側の菌に選択マーカーが要求され, 遺伝子工学の乏しい納豆菌に対して適用が難しい. この為,
recipient側に選択マーカーが不要の選択系として, donorとrecipientの生育温度の違いを利用して接合伝達体
(transcipient) を選択する高温選択法を開発した.
成果:
4種類の納豆菌株に対しpLS20の接合伝達を試みた結果, 3種類のstrainでtranscipientが得られた. しかしながら, 枯草菌から納豆菌に対する接合伝達の効率は, 枯草菌間のそれに比べ低い事が明らかとなった. 納豆菌Strain
1より得られたtranscipientの 3株を解析した結果,
これらの納豆菌も枯草菌に対して接合伝達が可能である事が確認された. これらの結果により, 高温選択法がpLS20の宿主域を調べる方法として有効であることが示され,
接合伝達を水平伝播に利用する自由度が高まった.
学会発表:
Genome
Designing Biology: Delivery of a conjugational plasmid pLS20 from Bacillus subtilis Marburg to B. subtilis (natto)
第35回日本分子生物学会年会 口頭発表
一之瀬太郎, 大谷直人, 冨田勝, 板谷光泰
接合伝達プラスミド pLS20 による枯草菌から納豆菌への水平伝播
ゲノム未来会議2.0口頭発表
一之瀬太郎, 大谷直人, 冨田勝, 板谷光泰
2012年度森基金研究成果報告書
種間でDNAを伝播可能な, 枯草菌接合伝達系の開発
政策•メディア研究科 博士課程3年 一之瀬 太郎
Introduction
遺伝子組み変え技術は分子生物学研究において必須の技術である. しかし, 100 kbpを超える巨大な DNAを大腸菌の遺伝子工学的手法で安定に取り扱うには技術的な限界がある. 慶應大学の板谷らによるゲノムデザイングループでは, DNA 相同組換えの頻度と効率に優れる枯草菌をゲノムベクターとして利用することで,
枯草菌の染色体中に巨大なDNA配列を構築し,
安定に保持する事に成功している (1).
枯草菌での巨大
DNA再構築の際に用いる
DNAの導入技術は,
形質転換の手法に依存している. 巨大な DNAをより効率良く枯草菌に導入する為には, 断片化しやすい In vitro での抽出操作と, 裸のDNAを用いる形質転換を避けた技術が望まれる. また, 枯草菌ゲノム中に構築した巨大DNA配列を有用微生物に導入して利用するためには, 正確で効率のよいDNA水平伝播の系が必要とされている.
前述の通り現在は形質転換が水平伝播の手法として広く用いられている一方で, この形質転換の能力が低い為にこれまで遺伝子改変を試みる事が出来なかった菌も数多く存在する. この為私たちはより汎用的な水平伝播の手法として, 接合伝達の系を枯草菌の水平伝播の手段に応用する事を試みている.
先行研究では枯草菌の類縁である納豆菌 (Bacillus
subtilis (natto)) より単離された接合伝達 plasmid,
pLS20を枯草菌で用いることで,
枯草菌間で接合伝達を誘導してDNAを輸送する実験系が構築されている (2, 3, 4).
実験にはpLS20 にChloramphenicol (Cm) の耐性遺伝子を付与したpLS20cat を用いている (Figure
1A). pLS20cat を有した枯草菌のdonorとrecipientの枯草菌を別々に増殖させ,
それらの培養液を混合する事によって接合伝達を誘導する事が可能である(Figure
1B). 接合伝達のメカニズムは大腸菌のF-plasmid,
RP4 plasmid等においてよく研究されているが, pLS20の誘導する接合伝達はそれらと違って, 液体培養で効率が良いことと対数増殖の初期に一過的に効率のピークがあるという特徴がある
(Figure 1B). この系ではRecipient側の枯草菌に予めTetracycline (Tc) 耐性マーカーを付与しておく事で,
Cm とTcの薬剤の組み合わせによって接合伝達の結果生じたtranscipientの枯草菌を選別するとともに,
得られたtranscipientの数から接合伝達の効率を定量的に比較する事が可能となっている.
この接合伝達実験系を, 枯草菌から異種の菌に対する水平伝播が可能な,
より汎用的な手法とする事を目的として, 今期は枯草菌から納豆菌に対してpLS20cat の接合伝達による移動を試みた.
しかしながら, 従来の実験系はrecipient側に選択マーカーを必要としている為,
一般に形質転換の能力が低く,
マーカーを付与する事が困難な納豆菌に対してこの系をそのまま適用する事は難しかった (Figure 4B). そこで, マーカーを持たない菌をrecipientに出来る新しい選択法を開発する事にした. 従来の選択法がrecipientの薬剤耐性を利用しているのに対して,
新しい選択法ではdonorとrecipientの生育温度帯の違いを利用している
(Figure 2A). 枯草菌のdonor側に, 高温では増殖ができない変異株
(dnats 株) を用意する事により,
CmとTcの替わりにCmと高温によってtranscipientを選択する. 始めに枯草菌同士の接合伝達でこの高温選択の手法を確立した後に, 納豆菌に対して適用を試みた.
Methods
実験に使用した枯草菌株,
plasmidの詳細はTable
の項に記載している.
枯草菌における接合伝達plasmid,
pLS20による接合伝達の標準誘導法
donor株とrecipient株を37 ℃ のLBによって16 時間終夜培養し, 両者を個別に1:20 の割合で37 ℃ のLBに希釈した後に培養を行った. 培養開始より30 min間隔で両者から300 μl を分取して混合し, 37 ℃ で15 min静置した後に, 混合液の200 μl をCm +Tc plate (LB plate with 5 μg /ml Cm and 10 μg /ml Tc)
に塗布した. 37 ℃で1晩培養した後に得られたtranscipientの数を測定し, plateに撒いた混合液 1 ml当たりの接合伝達の効率を算出した.
生育高温感受性型変異株
(dnats) 株を用いた高温選択法
dnats 3株にpLS20cat を付与し, BEST21694 (1A18), BEST21695 (1A19),
BEST21696 (1A25) を得た. これらのdonorから, ゲノム中にTcの耐性マーカーを持っているBEST6006をrecipientとして接合伝達を行った.
接合伝達の誘導法は前項と同様に, 混合液200 μl を撒くplateを3種類用意して各選択方法で得られるtranscipientの数を比較した. 選択条件は従来の薬剤耐性による選択法 (Cm +Tc plate 37 ℃),
高温選択法 (Cm plate 50 ℃), そして両者を混合した条件 (Cm +Tc
plate 50 ℃) である.
また, 耐性マーカーを持たない1A1, RM125株をrecipientに対しても接合伝達を行い,
高温選択法の条件 (Cm plate 50 ℃) によってtranscipientを得た.
パルスフィールドゲル電気泳動によるゲノム構造解析
枯草菌1A1株, 枯草菌dnats の1A25
donor株 (BEST21696), 納豆菌Strain 1, そしてStrain
1のtranscipient 3株 (BEST21714, 21715A, 21715B) からゲルブロック法によってゲノムDNAを得た.
各ゲルブロックの溶液を制限酵素SfiIを加えたbufferによって置換し,
37 ℃で1晩静置する事でゲノムを切断した. DNAをパルスフィールドゲル電気泳動によって3V
/cm, pulse time 24 secで56 h 泳動を行い, バンドパターンを比較した.
Results and
perspectives
Bacillus
Genome Stock Centerより入手した, 枯草菌の生育高温感受性型変異株 (dnats
株) 1A18, 1A19, 1A25の3株に対してpLS20catを付与し, 新たな接合伝達のdonorを作製した. これら3株の増殖可能な温度を調べた結果, 50 ℃の培養で (野生株の枯草菌の呼び納豆菌は問題なく生育できるのに対し) 増殖が強く制限されることが分かった
(Figure 2B). 次に, これらdonor株の37 ℃における接合伝達の効率を調べ, 従来の野生型 (1A1株) のdonorの効率と比較した
(Figure 2C). 1A1株由来のdonorでは培養開始から120 minの時点に効率のピークがあるのに対し, 1A18のdonor株では効率の曲線が大きく変化した. 37 ℃における1A18株の増殖の速度は,
野生株と比較してかなり遅かったことから (data not shown), それが効率の時間曲線に影響を与えたと考えられる. dnats 株3株を比較した結果, 50 ℃における温度感受性が強く,
かつ効率の曲線が1A1に近い1A25株を高温選択法における標準のdonorとし, Cmと50℃の条件でtranscipientを選択する事にした.
次に, 高温選択法と従来の選択法の, 接合伝達効率の比較を行った (Figure 3A). 結果としては, 従来の選択法 (CmとTc, 37℃) が一番効率が高く,
高温選択法 (Cm, 50℃) はそれよりも若干低い効率となった.
二つの選択法を組み合わせた条件 (CmとTc, 50℃) では, 従来の選択法に対して1桁程度効率が低下した. また高温選択法で得られたコロニーより, 100個を無作為に選んで調べたところ, 100個全てがtranscipientであり,
donor又はrecipientの菌の混入は見られなかった. 高温選択法が有効であることが示された為, 次にマーカーを持たない野生型枯草菌 (1A1, RM125株) をrecipientに接合伝達を試みた ところ, これらの株でもtranscipientを得る事が出来た (Figure 3B).
我々は実験株として良く調べられている納豆菌 (5) を4種類保有しており
(Figure 4A), これらの菌に対して1A25 株donorからの接合伝達を試みた.
得られたtranscipientの数を一覧としてFigure
4Bにまとめた. 納豆菌4株の内,
Strain 1, Strain 2, Strain 3の3株においてtranscipientが得られた.
枯草菌同士での移動の頻度と比較して, その効率はかなり (106程度)
低かった. 今回, 50 mlの大容量で試行したにもかかわらず,
Strain 4からtranscipientを取る事は出来なかった.
次に, Strain 1から得られたtranscipient 3株
(BEST21714, 21715A, 21715B) についてより詳しい調査を行った.
Strain 1株には形質転換が適用できなかったことから, この株がStrain 1に薬剤マーカーを付与した最初の例となる.
これら3株からゲルブロック法によってゲノムを採り,
制限酵素SfiIで切断してそのパターンをパルスフィールドゲル電気泳動で確認した (Figure 5A). ゲノムのバンドパターンはdonorである枯草菌の1A1株や1A25株とは異なって,
Strain 1と同じパターンを示し, これら3株がStrain
1の由来である事が確認された. 次に, これらの株と枯草菌のrecipientを接合伝達させた結果, 枯草菌donorに匹敵する効率でpLS20cat
を移動する事が明らかとなった (Figure
5B). これにより, Strain
1のtranscipientはpLS20catを
(少なくとも接合伝達能力を失わない程度に) 破損なく保持している事が明らかとなり, 高温選択法によって枯草菌から納豆菌Strain
1に対してpLS20catを移動可能であることが示された.
今後の計画としては今回得られたStrain 1のtranscipient 3株を調べて,
これらの株が野生型のStrain 1株と同一か, あるいは何らかの変異が入っていないかを確かめる予定である.
もし変異を見つける事ができれば, そこから接合伝達の効率に影響するrecipient側の因子を探索したいと考えている.
Figures
A
B
Figure
1. pLS20によって誘導される枯草菌間接合伝達とDNA
A)
接合伝達によるDNA水平伝播の模式図. Donor 側の
pLS20によって細胞間接合が誘導され, recipient 側の菌に対し pLS20cat の全長が移動 (複製)する.
B)
枯草菌における接合伝達plasmid, pLS20による接合伝達の誘導法. 下のグラフは培養開始からのdonor (青)とrecipient (橙) の増殖 (OD600)と, 各時点で得られるtranscipientの数 (緑, 対数表記) の関係を示している.
A
B
C
Figure 2. 生育高温感受性型変異株
(dnats) 株を用いた高温選択法
A)
従来のrecipientの薬剤耐性を利用した選択法 (左)
と今回開発した高温選択法 (右) の比較. 従来の手法では donor の増殖を Tc で抑制し,
recipient の増殖を Cm で抑制してtranscipientを選択している.
B)
野生型の枯草菌1A1株とdnats 株 (1A18, 1A19, 1A25) donorの形態.
上は37
℃, 下は50 ℃ で培養した時の様子である (LB plate). dnats 株は50 ℃ で増殖する事が出来なかった.
C)
野生型の枯草菌1A1株とdnats 株
(1A18, 1A19, 1A25) donorの接合伝達kineticsの比較.
(BEST6006 recipient) 各時間で得られたtranscipient
(/ml) の数を対数表記で示している (0-300 min).
A
B
Figure 3. 既存の選択法と高温選択法による接合伝達効率の比較
A)
dnats 1A25株のdonorとBEST6006
recipientによる接合伝達における, 3つの選択条件による効率の比較. 左から,
従来のrecipientの薬剤耐性による選択法 (Cm +Tc plate 37 ℃), 高温選択法 (Cm plate 50 ℃), そして両者を複合した条件 (Cm +Tc plate 50 ℃) , で得られたtranscipientの数を対数表記で示している. 図中の数字はピーク時における効率 (/ml) を表している.
B)
高温選択法による, dnats 1A25株のdonorとマーカーのない野生型枯草菌 (1A1, RM125) recipientに対する接合伝達によって得られたtranscipientの数. 図中の数字はピーク時における効率
(/ml) を表している.
A
B
|
|
Marking |
Number
of colonies |
Examined
volume |
B.
subtilis
(natto) |
Strain
1 |
- |
3 |
6.7
ml |
Strain
2 |
± |
4 |
3.3
ml |
|
Strain
3 |
+ |
9 |
3.1
ml |
|
Strain
4 |
- |
0 |
50 ml |
|
B.
subtilis |
1A1 |
++++ |
105 |
1
ml |
Figure 4. 納豆菌4株に対する高温選択法の適用
A)
実験に使用した納豆菌4株と枯草菌1A1株のコロニーの形態 (GSP plate) (5).
B)
今回の実験によって得られた納豆菌transcipientのコロニー数.
A
B
Figure 5. 納豆菌Strain 1から得られたtranscipient 3株の解析
A)
パルスフィールドゲル電気泳動による, 各菌のゲノム構造 (SfiI
digest pattern) の比較. 左端のレーンより, 分子量マーカー, 枯草菌1A1株, 枯草菌dnats 1A25 donor株 (BEST21696), 納豆菌Strain
1, そしてStrain 1のtranscipient 3株
(BEST21714, 21715A, 21715B) のゲノムのpatternである.
B)
Strain 1のtranscipient 3株をdonorとした際の, 枯草菌BEST6006株に対する接合伝達効率の比較.
Table
Strains Relevant
genotypes Amino
acid requirement Source
1A1 trpC2 sfp0 degQ0,
IT- SF-
PL- Trp BGSC
1A18 1A1
dnaA13 ilvAl metB5 Ile
Met BGSC
1A19 1A1
dnaB19 ilvAl metB5 Ile
Met BGSC
1A25 1A1
dnaH151 ilvAl metB5 Ile
Met BGSC
RM125 leuB8 arg-15 DSPb R(hsdR-cotA+- Leu Arg T.
Uozumi
purB+)202-5sfp0
degQ0, IT-
SF- PL-
Plasmid Antibiotic marker References
pLS20cat CmR (2)
Strains Genetic
backgrounds Plasmid
Antibiotic
marker References or source
B. subtilis
BEST40401 RM125 pLS20cat CmR
(2)
BEST21704 1A1 pLS20cat CmR This
study
BEST21694 1A18 pLS20cat CmR This
study
BEST21695 1A19 pLS20cat CmR This
study
BEST21696 1A25 pLS20cat CmR This
study
BEST2125 1A1 proB::pBRTc TcR
(2)
BEST6006 RM125 proB::pBRTc TcR M, Itaya
B. subtilis (natto)
Strain 1 (5)
Strain 2 (5)
Strain 3 (5)
Strain 4 (5)
BEST21714 Strain
1 pLS20cat CmR This
study
BEST21715A Strain 1 pLS20cat CmR This
study
BEST21715B Strain 1 pLS20cat CmR This
study
Table. 実験に使用した枯草菌株とplasmid
BGSC:
Bacillus Genome Stock Center.
CmR: Chloramphenicol resistance, TcR: Tetracycline
resistance.
Acknowledgments
本研究において研究の手法から具体的な方法にわたり,
一からご教授して下さった慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科教授の板谷 光泰氏に心より深謝を申し上げます. また, 先行研究で枯草菌の接合伝達の実験系を確立し, 今回の研究に必要な手法と実験株を提供して下さった東京工業大学助教である金子 真也氏と, 慶應義塾大学助教の大谷 直人氏 そして佐藤
満氏,
そして実験に欠かせないご助力と有益な討論の場を提供していただいたゲノムデザイングループの人たちにこの場をお借りして感謝を申し上げます. 最後に, この様な素晴らしい研究環境を与えていただいている慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科教授の冨田 勝氏に深くお礼申しあげます.
References
1.
Itaya,M., et al. Bottom-up genome
assembly using the Bacillus subtilis genome vector. Nat
Methods 5:41-43
(2008).
2.
Itaya,M., et al. Conjugational
Transfer Kinetics of pLS20 between Bacillus subtilis in Liquid Medium. Biosci Biotechnol Biochem 70:740-742 (2006).
3.
Kuroki,A., et al. Conjugational
transfer system to shuttle giant DNA cloned by Bacillus subtilis genome (BGM)
vector. Gene 399:72-80 (2007).
4.
Ohtani., et al. Identification of a
replication initiation protein of the pVV8 plasmid from Thermus thermophilus
HB8. J. Biotechnol. 7, 867-876 (2012).
5. Qiu-Dongru, et al.
Comparative analysis of the structure of complete physical maps of four Bacillus
subtilis (natto) genome. Appl. Environ. Microbiol. 70,
6247-6256 (2004).