環境情報学部兼政策・メディア研究 ティースマイヤ・リン 2009年度資金報告書(経理以外)

 

プロジェクト補助金

 

O.研究題名:

Displaced Upland Workers and Informally Produced and Traded Goods in the GMS” GMS諸国国境地域の高地失業者と非公式生産や貿易」)

\300,000

 

I.         共同研究者や研究者の出張(調査)

1.    関根嘉香 東海大学科学教授 日本から 中国、ラオスへの往復 

2.   ティースマイヤ・リン(SFC) 日本から 中国、ラオスへの往復 

 

II.        満たした研究内容・共同研究者との活動

 

 東南アジア本土では、公知の事実であるが、安価な農薬や農産物は最低コストの原材料、危険度が高い原材料を用いる過程で製造されていることがある。中国雲南省を含めて大メコン河流域のアグリビジネスと同ビジネスへの供給者である大農園は、現在危険度や毒度の高い化学物質を投入することが増えている。とりわけ去年の世界金融危機後、輸出向き食糧を提供する、販売  するために、2015年に期待されるASEAN経済統合の条件を満たすような高い水準での製造過程を採用し始めるのではなく、経済的な困難に迫られて以前より危険度の高い化学物質を製造する、販売する必要性に陥ることがあった。同様に、同じく経済的な困難に迫られて安くて危険な投入物しか購入できない農家も増えている。結果は、農村環境を成立している土壌、水源、大気、生産物である食糧、そして農家の身体的な状況は悪化していく危険性がある。

そのために本研究者(ティースマイヤ)と他大学の共同研究者と共にラオスや中国雲南省の農村部での環境や化学物質の使用についての調査を行った。とりわけ以下の項目を調査して来た。

1.化学物質はほぼ中国製、東南アジア全体販売の製品であるため、境界線沿い市場での利用可能や、より安全度の高い化学物質の価格の比較

2.化学物質によっての土壌、灌漑水、そして大気への影響の現状

3.化学物質によっての農村部の人間健康への影響(潜在的な影響も含め)

上記のサンプルの映像データからの代表的な写真は以下の3ページに乗っている。

 

III.      研究の考察店や政策との関連性

内容は2009年度の東南アジア農村部環境保健(世界保健機関による、化学物質は人の健康や環境へ与える影響=「環境保健」項目)を調査する、評価付ける研究プロジェクトであった。

大領域としてはミャンマー、中国、ラオス、タイ農村部に関する現場での調査を進めたが、本基金は主に中国~ラオス境界線沿い、国境を越える輸出輸入されている化学物質においての農山村地域での利用可能性や、農村環境への影響を科学的なサンプリングで調べた。さらに、化学物質によっての人間健康への影響については、利用頻度はまだ少ない農村部を統計的なベースにして、身体への潜在的な影響についての聞き取り調査(認識調査)を行った。調査の代表的な映像は  以下、3ページを参照。

農民の中では、化学物質によっての環境や健康への悪影響に関する認識の程度は多様であったが、危険性が分かる農家は、危険度が低いものが高価であるため他の選択肢がない、危険なもの、毒度が高いものしか使えないと指摘した。

該当地域にたいしては、農薬として使われている化学物質を対応する政策の必要性のみならず、輸入されている化学物質に関する客観的な情報は、公衆衛生税関検査などの制度の中の必要性を推薦するようになった。

 

IV.       研究成果

 

●教育の面

 

  ラオスでの調査に、政策・メディア研究科の修士課程の学生も参加した。

 

  3月上旬に、東南アジアの農村環境の悪化についてのテレビカンファレンスを行った。参加者は政策・メディア研究科の修士課程や博士課程の学生10名、タイ国立チュラロンコーン大学の博士課程の学生12名、そして国連大学の環境専門家4名であった。

 

  2009年度の秋学期の授業で、本研究のデータやアーカイブした画像を使用した。

 

 

●将来の研究・研究や教育内容の存続

 

  本研究が取り組んだ問題点は東南アジアや東アジアでつづいている問題であるため、同地域に注目を払っている専門家が増えているため、今度、より深い調査、より広い研究者ネットワークで進めるようになった。

  採集したデータや現場からの画像は、授業で学生が進めたい研究課題や方法論の一つの支援物となった。

 

● 出版物や業績

  

・出版物や業績としては、本研究者が執筆した一つのモノグラフは、20105月に出版   される予定である。

・調査に参加した2名の化学者の報告書そしてティースマイヤを含めて2名の社会科学者の

報告書をまとめて、2つの学術論文として出す予定である。

中国からラオスに入る貨物自動車

1.中国からラオスに入る貨物自動車(農村用モノ運輸)

 
 

 


2.中国製ラオス露天市場で販売される毒性高い化学物質

 
市販の毒性が高い農薬 (ラオスで)2009

 

 

灌漑水サンプリング 2009

3.化学物質に悪影響された灌漑水の漢学サンプリング