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Wappletフレームワークの課題

本節では,2.3節におけるフェーズ1の各機能を 実現するための課題について述べる.

機器探索機能

制御機構上の機器探索機能は,アプリケーションが必要とする機器を,周辺の環境から 探索する機能である. そのために,アプリケーションが必要な機器を事前に 制御機構に認識させる必要がある. また,必要な機器が揃った場合にアプリケーションを実行したり, 逆に機器が利用できなくなった場合に,アプリケーションに通知する 機能が必要である.

機器の切り替え機能

本研究では,各機器上で動作するアプリケーションが連携して作業を行うため, 各機器上のアプリケーションを,それらを統合する1つのアプリケーションの 一部の機能を実現するモジュールであると考える.

上述した機器探索機能は,利用可能な機器の集合が変化した場合, 各機器上で実行されているモジュールに対して通知を行う. この通知を受けてアプリケーションが利用する機器を 変更する必要が生じた際に,機器を切り替える方法を提供する必要がある.

メディアデータ処理機能

各アプリケーションは,機器と連携することでメディアアクセスアプリケーションとしての 機能を実現する. その処理内容はメディアデータによって異なる. また,上述の機器の切り替えが行われた後も, 切り替え後の機器と連携してメディア処理を行える必要がある.

アプリケーション実行環境

本機能は,アプリケーションのメディアデータ処理機能と連携し,ユーザに対してメディアアクセスを 提供する. 機器の切り替えを前提にすると,メディアデータ処理機能は特定の機器に依存することはできない. アプリケーション実行環境は各機器に適切な抽象化を施し, メディアデータ処理機能に提供しなくてはならない.

機器登録

機器の探索を可能にするために,機器は各自の機能を登録する必要がある. 一般的には,登録と検索はディレクトリサービスを用いることで 実現可能である.しかし,代替可能な機器の発見を可能とするために, 特定の機器名などで登録や検索することはできない. そのため,様々な機器を抽象化して登録する方式を検討する必要がある.



Takeshi Iwamoto
平成16年2月27日