肺ガン関連遺伝子スプライスバリアントのPPI解析

 本肺ガン関連遺伝子のアイソフォームはその名の通り肺癌との因果関係が報告されて おり(Boutros et al., 2003; Kim et al., 2003; Wang et al., 2004; Qi et al., 2005), 選択的スプライシングによるPPIの変化と共に表現型に及ぼす影響も考慮できるのではない かと考え検証実験を試みた.まずIVV実験によってこの遺伝子との相互作用が確認されている Fosの b-ZIP(basic leucine zipper)モチーフ領域に対して全長,スプライスバリアント 及びIVV先行実験によって決定された結合領域由来タンパク質の3サンプルについて相互作用 を確認を行った(図2).

図2 (以下、図の説明)
本研究で用いたスプライスバリアントは’internal donor site’といわれる選択的スプライ シングパターンをとっており,相違配列の上に終止コドンを含むことで全長に対してORFが 短くなる.この変化に伴いIVV先行実験によって特定されたFos b-ZIPに対する結合が変化す ると予想された.図には全長,スプライスバリアント,Fos b-ZIP結合領域に対して予想され たPPIに関する概念図を示す.

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