転写制御遺伝子スプライスバリアントのPPI解析

 プルダウン実験の結果IVV実験においてFosスプライスバリアントについてタンパク質間相互作用に強弱変化が確認された(図6).
 この変化の要因としてはロイシンジッパーの一部が欠けることによる機能変化の可能性と実験系における翻訳効率の違いが考えられた.そこでウェスタンブロット法を用いたFosスプライスバリアントの翻訳量の比較を行ったところFos fullおよびFos variantにおいて翻訳量に顕著な差がないことが確認された(図7).以上よりFosスプライスバリアントはタンパク質間相互作用変化に関与するといえた.

図6 (以下、図の説明)
レーン1:input(Jun b-ZIP),レーン2:Fos b-ZIP supernatant,レーン3:Fos b-ZIP elution(positive control),レーン4:Fos full supernatant,レーン5:Fos full elution,レーン6:Fos variant supernatant,レーン7:Fos variant elution,レーン8:baitなしsupernatant,レーン9:baitなしelution.
レーン5およびレーン7において同位置に濃さの異なるバンドが確認される.ウェスタンブロット法による翻訳効率の比較結果(図7)と総合して考えるとFos のスプライスバリアントに由来のタンパク質は全長タンパク質に対して相互作用能が弱いと推察される.

図7 (以下、図の説明)
レーン1:FOS full,レーン2:FOS variant,レーン3:レーン1と同様,レーン4:レーン1と同様.
図6のレーン5およびレーン7において同位置に濃さの異なるバンドが確認される.このウェスタンブロット法による翻訳効率の比較結果と総合して考えるとFOS のスプライスバリアントに由来のタンパク質は全長タンパク質に対して相互作用能が弱いと推察される.

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