この図が示す通り、1つの原信号に対してマザーウェーブレットを複数のスケールに拡大縮小して解析を行う。このように複数の``スケール''で解析を行うため、それぞれのスケールが解析周波数に対応する。すなわち、例えば中心周波数が100Hzのマザーウェーブレットを0.5, 1.0, 1.5, 2.0倍にスケーリングすると、中心周波数がそれぞれ50Hz, 100Hz, 150Hz, 200Hzのウェーブレットの族ができる。これらのウェーブレットと原信号との積分をとることで、原信号とウェーブレットの族との相関を計算する。これに等のパラメータを付加したものがウェーブレット係数となる。よってウェーブレット変換による解析結果では、フーリエ変換のように「100Hz帯の係数が10、200Hz帯の係数が5」というような解析結果ではなく、「スケール1の係数が10、スケール2の係数が5」というような解析結果となる。そしてこの「スケール後の中心周波数」はマザーウェーブレットによりそれぞれ異なるため、これの選定方法によって結果が大きく変動することになる
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離散系列
に対する離散ウェーブレット変換を以下の通り定義する。
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root 2010-02-26