評価結果を表2に示し, 以下で評価項目と評価理由を述べる.
項目 1 | 項目 2 | 項目 3 | 項目 4 | 項目 5 | |
Shepherd | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
p2pcug | × | ○ | ○ | ○ | × |
ELA | ○ | ○ | × | × | ○ |
i3 | ○ | ○ | × | × | ○ |
hamachi | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
SoftEther (Bridge) | × | ○ | ○ | × | × |
SoftEther (Router) | ○ | × | ○ | × | × |
SoftEther (Flat) | ○ | ○ | × | × | × |
SSH | ○ | ○ | × | × | × |
SOCKS | ○ | ○ | × | × | × |
P2P-CUGは, ノード群とルータ間に特殊なノードの配置が必要なため×とし, その他の機構は○とした.
SoftEtherをRouting Model として用いる場合, ルータへのルーティングテーブルエントリの追加が必要となるため×とした. その他の機構は○とした.
ELA, i3, hamachi, SSH, SOCKS は, アプリケーションを利用する全ノードへの機構導入が必要なため×とした. その他の機構は,PN毎に一度導入するだけで良いため○とした.
ShepherdはXMPPを用いて発見するため, p2pcugはCUG管理サーバを用いて発見するため○とした. その他の機構は×とした.
Shepherdは既存アドレス空間を拡張して送信先IPアドレスを決定するため, i3はノードの送信先としてIPアドレスではなくIDを指定するため, ELAとhamachiは新しいアドレス空間のアドレスを割り当てるため○とした. それ以外の機構は×とした.
以上の評価結果から, Shepherdのみ評価項目が全て○となった. Shepherdは利用者主導型VPN構築機構の要件を全て満たした機構であると言える.