5. 今後の展望 |
ここ10年程は「遺伝子の時代」だったと言っても過言ではないくらい、遺伝子の研究が中心に進められてきた。そして、その遺伝子を設計図として利用して生産されるタンパク質の研究が、これからの生命科学の核心となっていくことが予想 される。現在、ゲノム配列からどのような『スプライス・バリアント』が作りだされるか、主に実験的なアプローチで研究が進められている[23][24]。今回のイネの研究は農林資源研究所との共同研究であるため、我々が選択的スプライシング候補として挙げたcDNAクラスターのうち有望なものについては、農林資源研究所へ実験による確認を依頼している。 また私は来期から、山形県の鶴岡キャンパス(TTCK)において実験を伴った研究を進めていくことを予定している。実験的なアプローチと今回のような情報科学的解析を程よく融合した研究を行うことで、更なる生命情報科学の発展に貢献していきたいと考える。 |