所長挨拶

「未来を創る大学」による産官学金民の共創プラットフォーム

―「学問の要は活用に在るのみ。活用なき学問は無学に等し」
(福澤諭吉『学問のすゝめ』)

SFC研究所は、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)内外の知の連結と相互作用によってイノベーションを生み出し、未来を先導しつづける研究開発のプラットフォームです。

SFCは、慶應義塾が創立(1858年)以来、培ってきた様々な理念や体制、社会ネットワークを基盤に1990年に開設されました。その後、30年にわたり、慶應義塾の根幹の1つである実学を推進する「未来を創る大学」として、学問を超領域に捉え、未来を切り拓く「問題発見・解決」を中軸に据えながら、「知の再編」も先導してきました。多様な専門家や実践者たちが集うキャンパスでは、日々いくつもの創発が起こり、豊潤な実践知が蓄積され、まさに百花繚乱の様相を呈しています。

そういったSFCにおける先端的研究や社会連携を推進する拠点として活動しているのがSFC研究所です。諸科学協調の立場にたって国内外のさまざまな関連活動と双方向の連携をとりながら先端的研究をおこない、社会の発展に寄与することをその目的としています。 SFC研究所は、1990年にSFCに発足した各種の研究所を統合し、1996年に発足しました。産官学金民の多彩な訪問研究者とともにプロジェクトを編成し、国内外を問わず力を結集して、未来をともに共創していくプラットフォームとして活動してきました。現在のSFC研究所は、ビジョンやテーマごとに約50の「ラボラトリ」、30を超える「コンソーシアム」(2019年10月現在)を擁しています。単に産官学金民が「つながる」だけでなく、知や資源を適切に再編成し、無いものは創り出し、結晶化された実りある「アウトプット」を送り出す、社会的責任を果たす研究所として、圧倒的な経験と実績を誇っています。

またSFCは、営利非営利を問わず、多彩な起業家を輩出してきました。インキュベーションを支える制度として、慶應藤沢イノベーションビレッジ(SFC-IV)を擁し、起業家やベンチャー企業にオフィススペースを提供しながら、事業創造のための支援を行っています。「実践を通して21世紀の実学を作り上げる」ことを使命とするSFCにとって、SFC研究所は、研究成果を社会活用につなげるための、あらゆる仕組みづくりに取り組んできた歴史でもあるのです。

未知の難題が次々に現れる不安定な現代社会では、さまざまな知や力を結集し、「研究」として深く、本質的に物事に取り組むことの社会的役割は過去よりも大きくなっています。SFC研究所は真の未来を先導するために、これからも挑戦を続けていきます。皆様のご理解、ご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。

慶應義塾大学 SFC研究所
所長 玉村 雅敏(総合政策学部教授)

研究者
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