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「デジタル駆動 超資源循環参加型社会 共創拠点」 (プロジェクトリーダー:田中浩也 環境情報学部教授)が JST「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」育成型 (地域共創分野)に採択

2021年10月18日

慶應義塾大学が代表機関となり、幹事自治体の鎌倉市、参画企業21社(幹事企業:株式会社カヤック)、参画大学の関西学院大学、国際大学、ものつくり大学との共創により応募提案した研究プロポーザルが、このたび国立研究開発法人科学技術振興機構(以下JST)による「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の育成型(地域共創分野)プロジェクトとして採択されました。今後、提案した内容を実現すべく、「デジタル駆動 超資源循環参加型社会共創コンソーシアム」を母体として、地域課題と深く連携した研究開発と社会実装を進めていきます。

 

地域共創の経緯

慶應義塾大学SFC研究所(所長:飯盛 義徳)と鎌倉市(市長:松尾 崇)は2020年11月24日に「創造みらい都市の実現に関する包括連携協定」を締結し、次世代のまちづくり(スマートシティ、Fab City、SDGs等)や、資源循環型デザインに関する検討を開始しました。さらに、鎌倉市民、鎌倉関連企業、鎌倉市役所と「まちのキャンパス」プロジェクトを立ち上げ、産学官民による対話を重ねながら、鎌倉市の重要テーマである「ゼロ・ウェイストの実現」に向け、本学が有する各種デジタル技術に関する研究資産をどのように応用できるのかを検討してきました。こうした議論の蓄積をもとに、地域の持続可能なシステムとして具体的に実装し活動を展開していくため、JSTによる「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の地域共創分野に応募し、このたび育成型プロジェクトとして採択されました。

 

COI-NEXTプロジェクトの概要

SDGs未来都市である鎌倉市は「ゼロ・ウェイストかまくら」実現を目指し、減量や資源化の試みを推進してきました。本プロジェクトでは慶應義塾大学が有するデジタルプラットフォーム・IoT・3D製造技術をまちに全面導入し「プラスチック地捨地消」を実現、さらに資源循環の各局面に市民それぞれが参加することを通じて、充実感や豊かさを享受できる新たな社会を共創します。回収状況、材料情報、デザイン案等のデータを蓄積し、その有機的結合をプラットフォームが促すことで、循環のみならず新規ビジネス創出までを先導し、技術と社会制度パッケージからなる「プラスチック地捨地消 鎌倉-慶應モデル」をプロジェクト終了後、国内外へ広く展開します。

 

 

 

「プラスチック地捨地消」デジタルプラットフォームのイメージ

プロジェクトリーダーについて

プロジェクトリーダーである田中浩也環境情報学部教授は、2013年から2021年にかけて、文部科学省COIプログラム「感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点」(中核機関:慶應義塾大学)の研究リーダー補佐を務めてきました。9年間にわたる研究の結実として、東京2020オリンピック・パラリンピックでは、全国各地から回収した使い捨て洗剤容器24.5トンをリサイクルし、3Dプリンタによって98台の表彰台をつくりだすプロジェクトの設計統括を務めました。こうした経験をもとに、COI-NEXTにおいては「プラスチック地捨地消(地域で捨てられるはずのプラスチックに再度価値を与え、可能な限り地域内で長く循環的に使用するという概念)」というビジョンを掲げ、産学官民の共創による研究活動・社会実装の先導役を務めることになりました。

●鎌倉市

https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kisya/data/2021/20211018.html

●JSTプレスリリース

https://www.jst.go.jp/pr/info/info1528/index.html


【本件についてのお問合せ先】

慶應義塾大学SFC研究所 ソーシャルファブリケーション・ラボ

E-mail: fabearth@sfc.keio.ac.jp (ラボマネジメント担当)

【配信元】

慶應義塾大学 湘南藤沢事務室 学術研究支援担当

E-mail: kri-pr@sfc.keio.ac.jp

TEL: 0466-49-3436  FAX: 0466-49-3594

 

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