• press release

スーパーコンピュータ「富岳」で台風の発達期を 初めて100m刻みで再現

2026年1月19日

台風は日本を含む世界各地で大きな被害をもたらします。どれくらい強くなるか、いつ急に強くなるかといった正確な予測はいまなお難しい課題です。

東北大学大学院理学研究科の伊藤純至准教授、櫻井勇太朗大学院生(研究当時)、Leia P. S. Tonga大学院生、東京大学大気海洋研究所の新野宏特任研究員(東京大学名誉教授)、慶應義塾大学環境情報学部の宮本佳明准教授らの研究グループは、スーパーコンピュータ「富岳」を使って、1つの台風が弱い渦の段階から非常に強い台風になるまでの約4日間を、水平100mの細かさで超高解像度計算をすることに初めて成功しました。これは、今後の台風強度予測を改善する上で重要な手がかりとなります。同じ条件で、現在使われている2km解像度の低解像度計算も実施し、両者を比べました。その結果、最終的な強さ(最低気圧や最大風速)はほぼ同じである一方、台風が急発達するタイミングが大きく異なることが分かりました。低解像度計算の場合はシミュレーション開始から約42時間後に急発達が始まるのに対し、超高解像度計算では約68時間後と、約1日遅れていました。また研究グループは、超高解像度計算ならではの細かな渦の分布や、台風の目の周りにできる半径約10kmのメソ渦を詳しく調べました。その結果、これらの渦が台風中心への空気の流入を妨げ、台風が急に強まり始めるタイミングを遅らせていることを示しました。

本成果は、アメリカ地球物理学連合の学術誌Geophysical Research Lettersに現地時間2026年1月14日に掲載されました。

詳しくはこちらからご覧ください。

【配信元】湘南藤沢事務室 学術研究支援担当

 

記事一覧へ次の記事へ
研究者
研究所に
寄付をする