ENP (enterNet Project)

※本コンソーシアムは終了しました。掲載の情報は終了当時のものです

無線LANなどを利用し携帯電話のハイブリッド化及びブロードバンド対応を実現させるべく 必要となる認証技術の採択やアーキテクチャなどの検討を行う。

参加組織数13

背景

移動体通信の代表格である携帯電話は、通信手法をアナログからデジタルへいち早く進化させるなど情報通信の発展に大きく寄与してきましたが、広帯域通信を実現する環境を目指す一方で、その公共性からスケーラビリティをも確保しなければならず、巨額な設備投資が継続して行なわれてきました。そして21世紀に入り、第1種通信事業者は、インターネットの普及に伴うデータ通信量の増加、光ファイバなどに代表される有線の広帯域化、また市場規模の拡大による企業間競争激化などへの対応に加え通信料金の値下げを余儀なくされています。移動体通信に限ってみても、電波による情報伝送には限界があるため、幾ら設備投資をしても有線と比較すると十分な帯域が得られません。また、利用者も位置固定的な利用ではなく、遊牧民的な利用形態を採ることにより、局部集中的な通信アクセス要求が頻発しています。このような厳しい条件のもとで、更なる広帯域とスケーラビリティの追求を、これまでの直接的な設備投資だけで行なうことは、通信料金の値下げをしつつ巨額な設備投資を行なう、という悪循環を招き、その構造に破綻をきたす恐れがあります。これは利用者にとっても不利益な構造ですが、その対策として通信アーキテクチャの改善やマクロ経済的見地から考えられる、より適切な解決策を見出す必要があります。特に、産学協同団体では利用者の視点、学術的視点、そして産業界の視点から議論検討が行なえるため、多角的な提案ができます。

目的

  • 携帯電話によるインターネット推進、及びそれらを通じた次世代情報インフラの整備
  • 移動体通信環境を劇的に向上させるハイブリッドな通信アーキテクチャの実現
  • 無線LAN等を通じた携帯電話のブロードバンド対応ノマディック環境の実現
  • 誰もが利用できる情報インフラと様々なアプリケーションサービスの実用化

手法(アクションプラン)

  1. 無線LANを活用したブロードバンド対応モバイル通信アーキテクチャの研究
  2. 上記に付帯するセキュリティ、認証機構の研究
  3. 携帯電話によるインターネット推進で必要となる各種プロトコルの調査・比較研究
  4. IPv6及びブロードバンド無線LANなどの次世代インターネット技術の実用検討

期待成果

無線LAN等を通じたアクセスに付随する認証技術
(製品やビジネスモデルは副次的なプロダクトであり直接的成果としない)

スケジュール

2003年春までのタームプロジェクトとする。

構成メンバー

斎藤 信男代表 常任理事 環境情報学部教授
村井 純 SFC研究所長 環境情報学部教授
峯尾 淳一 SFC研究所上席所員(訪問)
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研究者
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