概念メディアベースの構築と応用システム

Building conceptual media and application systems

※本コンソーシアムは終了しました。掲載の情報は終了当時のものです

本プロジェクトは言語情報としての言葉や記憶における概念などを主な研究対象とし、コンピュータ科学、言語学、心理学などのSFCの専門家が集まり、20人以上の大学院生が参加して研究を続けています。

参加組織数2

研究活動の概要

具体的な研究活動の概要は以下の通りです。

  1. SFCの学生を対象に大規模な連想実験を実施し、人間の持つ基本語に関する言語知識を抽出して電子化した連想概念辞書の構築。それを用いた要約システムや文脈理解システムなどの自然言語システムの構築。
  2. 自然な対話を対象に、言葉だけでなく音声や顔画像なども対象にしたマルチモーダル対話処理の研究。具体的には音声や画像に大規模なタグ情報を付与した、顔画像の動きなどの自動認識法の開発など。
  3. 子どもの言語獲得に関する心理言語学的な研究。
  4. 音声情報処理を使用した中国語の発音の教育、日本語の教育などのシステム。

最近では、連想概念辞書の刺激語は基本語を中心に1,600語余りあり、延べ連想語数は30万語近くあります。連想実験の被験者はSFCの学生なので、最新の語彙が集められており、従来の辞書にはない新しい単語を多く含む辞書になっています。また、これは多量の連想語を意味ネットワーク化しているので、従来になく密度の高い知識を電子化したものということができます。
連想実験では、感性語も多く連想されており、感性情報処理の基礎データとしても使用可能です。感性語を多く含む形容詞を用いることにより、名詞と形容詞との関係から、比喩文の自動理解などのニューラルネットワークシステムも実装されました。

顔画像の解析では、顔の目や唇などの部分の抽出を遺伝的アルゴリズムを用いて実装したり、オプティカルフローの技術を用いた顔の動きの抽出も実現しています。
感情を音声合成で表現したり音声認識で感情を抽出するのは難しいテーマですが、過去の長い研究経験から精度の良い音声合成システムと音声認識システムの構築を目指して研究を続けています。

構成メンバー

石崎 俊代表 環境情報学部教授
重松 淳 総合政策学部教授
田中 茂範 環境情報学部教授
深谷昌弘 総合政策学部教授
今井 むつみ 環境情報学部教授
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