アグリインフォサイエンス・ラボ

Agri-infoscience Laboratory

開設2009年7月8日
代表者

目的

我が国の食糧自給率はカロリーベースで40%前後と低迷し、主要作物の供給を輸入に頼っている状況であるが、国連によれば世界人口は2050年時点で85億を超え、世界的な食糧不足となる。今後の我が国の成長のためにも安定的な作物生産体制の確立が必要とされている。

産業構造の変化等の影響により低迷しているものの、我が国の農業分野の技術は世界的にも高水準であり、特に一部の熟練農家の生産性は世界でも類をみない水準に達している。これら熟練農家の生産性の継承伝搬が可能となれば、食糧自給率の向上のみならず、世界的な食糧不足を回避する有効な手段となる事が期待されるが、後継者不足等により実現されていない。また、最近我が国で普及を促進している植物工場は、経験が浅い農家が安定的な作物生産を実施するために有効な設備であるが、その生産性は熟練農家より遙かに低く、高額な設備投資が必要であることも課題となっている。

本ラボでは、熟練農家の生産性を支える暗黙知に着目し、その形式知化を行うとともに、形式知の継承伝搬を行う農業プラットフォームの構築を目的とする。農業はIT関連企業の参入が遅れている分野でもある。本ラボは、農林水産省を始めとした農業関連研究機関との連携に加え、国内外のIT関連企業とも連携し、情報技術を活かしたプラットフォームの構築を図り国内外の農業生産効率向上に資する。また、藤沢市遠藤地区をはじめとした地元神奈川・関東地区の農家との連携も深め、SFCの地域連携モデルとしての活動も推進する。

研究活動計画

  1. 施設栽培を対象とした研究
  2. 流通卸・小売りと連携したプラットフォーム作り

構成メンバー

村井 純代表 慶應義塾大学教授:ラボ代表、農業データネットワーク
神成 淳司 環境情報学部教授:ラボ副代表 農業情報科学
植原 啓介 環境情報学部教授:データマイニング
中島 伸彦 政策・メディア研究科特任准教授:農業関連データ解析

※構成メンバーの所属・職位および本ページに記載の内容は、本団体設立当時のものも含まれます。ご了承ください。

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