クリエイティブ・ラーニング・ラボ
Creative Learning Lab
※本ラボは終了しました。掲載の情報は終了当時のものです
開設 | 2019年7月4日 |
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代表者 |
井庭 崇
総合政策学部 教授 |
連絡先 |
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス o408
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■目的
複雑・流動化する現代社会において、これからの新しい教育のあり方が求められ、国内外で議論が盛んになされている。そのような状況のなか、本ラボでは、その一つの有効な方向性として「クリエイティブ・ラーニング」(creative learning)を掲げ、その理論研究を深めるとともに、支援メディアの開発と、教育現場への導入実践に取り組む。
「クリエイティブ・ラーニング」は、「つくるなかで学ぶ」という創造的な学び方の一つのスタイルである。これからの創造社会に不可欠な「生み出す力」を育てるためには、何かを「つくる」という創造的活動のなかでの学びが重要であるという考えのもと、その教育実現に向けての実践研究を行う。
これまでの準備として、『クリエイティブ・ラーニング:創造社会の学びと教育』(井庭 崇 編著, 鈴木 寛, 岩瀬 直樹, 今井 むつみ, 市川 力, 慶應義塾大学出版会, 2019年2月)をとりまとめ出版している。
本ラボの特徴は、これからの教育一般ではなく、「クリエイティブ・ラーニング」に特化してその可能性を模索するとともに、特にパターン・ランゲージを用いた実践支援に注力する実践研究を学校・企業・NPOなどとともに連携しながら社会実装・普及することを目指す。
■ 研究活動計画の概要
<第1段階>
クリエイティブ・ラーニングの考え方の普及と、パターン・ランゲージを用いた学校等での実践支援に取り組む。創造的な学びを支援する「ラーニング・パターン」、創造的コラボレーションを支援する「コラボレーション・パターン」、創造的プレゼンテーションを支援する「プレゼンテーション・パターン」、創造的読書を支援する「Life with Reading―読書の秘訣」、創造的な探究を支援する「探究PLカード」、問題解消のための対話を支援する「対話のことば」、進路を考えることを支援する「ミラパタ(未来の自分をつくる場所)」、創造的な企画を支援する「プロジェクト・デザイン・パターン」、また、教師向けの「アクティブ・ラーニング・パターン《教師編》」や「園づくりのことば:保育をつなぐミドルリーダーの心得」などを活用実践することを支援するため、研究員や学生が学校現場に出向き、ファシリテーションしていき、事例をまとめる。
<第2段階>
上記の活用導入実践を踏まえ、クリエイティブ・ラーニングをさらに展開するために必要な理論補強と仕組みづくり、戦略の検討を行う。また、既存のパターン・ランゲージを活用するだけでなく、子どもたちが自分たちの関心領域のパターン・ランゲージをつくる支援と、そのための教材開発も行う。これにより、パターン・ランゲージをつくることによる学びを実現する。また、そのような子どもたちの発表の場としてのキッズ・カンファレンスを実施する(この実現に向けて、井庭が理事を務めるパターン・ランゲージの国際学術機関 The Hillside Groupの理事会にて相談中)。また、クリエイティブ・ラーニングの実践コミュニティも仕掛け、育てていく。これにより、単発の実践・事例で終わらずに、継続して実施できるように、相互に参照しあい学びあう機会を実現し、実践者を増やしていく。
<第3段階>
インターナショナル・スクールや海外での英語での導入実施や発信も開始する。また、パターン・ランゲージの日本語・英語以外の言語への翻訳も手掛け、海外諸国でも実施していく。現在でも、ラーニング・パターンは、ドイツ語に翻訳されており、オーストリアの教職大学において授業で活かされている。このような事例を増やしていく。これにより、クリエイティブ・ラーニングについての国内の改革・議論にとどまらないグローバルな展開を目指す。これまでの成果と知見を紹介するシンポジウムを実施し、また書籍としてとりまとめ出版することを目指す。
構成メンバー
井庭 崇代表 | 総合政策学部 教授 ラボ代表、クリエイティブ・ラーニングの理論構築とパターン・ランゲージによる支援の実践研究 |
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鈴木 寛 | 政策・メディア研究科特任教授(非常勤) 国内外の教育政策の観点からのこれからの教育のあり方の研究 |
今井 むつみ | 環境情報学部 教授 認知科学にもとづく学びと教育の研究 |
村井 純 | 名誉教授 グローバルな社会インフラと技術動向の観点からの教育のあり方の研究 |
田中 浩也 | 環境情報学部 教授 ファブものづくりの観点からの創造と学びの実践研究 |
小林 博人 | 政策・メディア研究科 教授 SBC(SFC Student Build Campus)などの取り組みの実践研究 |
石川 初 | 政策・メディア研究科 教授 新しい表現方法開発とその方法を用いた学びの実践研究 |
宮川 祥子 | 看護医療学部 准教授 ファブものづくりの時代の看護とヘルスケアの実践研究 |
堀田 聰子 | 健康マネジメント研究科 教授 地域包括ケアの観点からの共創まちづくりの実践研究 |
熊坂 賢次 | 名誉教授 現代社会の分析にもとづく社会実装・普及の実践研究 |
小林 正忠 | 総合政策学部 特別招聘教授 創造的な人材育成・支援と仕組み構築の実践研究 |
江渡 浩一郎 | 政策・メディア研究科 特別招聘教授 集合知とユーザー参加型研究の観点からの創造と学びの実践研究 |