フードデザイン・ラボ

Food Design Laboratory

※本ラボは終了しました。掲載の情報は終了当時のものです

開設2012年8月1日
代表者
玉村 雅敏
総合政策学部准教授
連絡先

目的

本ラボでは、「食」のメディア(=価値を蓄積し、伝達するもの。つなぎ合わせるもの)としての機能に着目をし、多様で複雑化が進む地域課題や、地域での産業育成、企業と顧客との関係構築など、単独の主体だけでは解決が困難な課題や、共創や複合化を促すことで価値が増幅する領域等に対して、幅広いアクターが各々の専門性や経験を活かした立場から参画できる「食」の特性を活かしつつ、課題や領域が持つ歴史や文化的背景・文脈を踏まえた「モノ、コト、関係のデザイン」を行う実践的アプローチ(以下、フードデザイン)による研究・開発活動に取り組む。その結果として、社会・地域・経済などの多様な価値の新結合を促進させ、そのあり方にイノベーションをもたらすことを目指す。
また、研究開発活動とあわせて、国内外でフードデザイン領域に関わる関係主体に向けた情報交換の場や情報発信機会を設け、各主体間でのシナジーを高めるとともに、問題解決手法としての「フードデザイン」の普及拡大を図る。

研究活動計画の概要(1年目)

初年度は、これまでに取り組んできた研究開発成果をもとに、地域支援や産学連携に関する実践的研究を推進するとともに、フードデザインという活動領域の現状を明らかにするための調査研究に取組み、ラボとしての活動基盤を構築する。

  1. フードデザインを用いた地域力向上に関する研究
     長崎県「地域の強みを活かした地域力向上支援事業」での研究実績や成果をもとに、食を切り口とした地域力向上をテーマとした研究プロジェクトの推進体制の整備を行う。
  2. 「水」を活かしたフードデザインの実践的研究
    地域資源や農産品・食の根幹となる「水」に着目し、その文化・歴史的背景も踏まえた地域活性化方策の提言および実践に取り組む。
  3. 企業との協働・共創によるフードデザインの実践的研究
    食に関連する企業や、小売・流通、飲食、マーケティングなどに関わる企業と、食のブランディング支援、製品開発やマーケティングモデル構築等を通じた、食の経験デザインやプロトタイピング、テストマーケティングなどを推進するための体制整備を行う。
  4. 食に関わる場づくりマーケティングの実践的研究
     経験価値を高める場づくりにおける「食」の役割に着目をし、産品の直売所や交流拠点、食育の場、地域特性を踏まえた食の場づくり、地域課題解決のための食の場づくりなどにおける先導事例やその構築手法、評価手法等の研究開発を推進するための体制整備を行う。
  5. フードデザインに係る取組み事例に関するリサーチ
    フードデザインの領域で活動を展開しているNPO法人フードデザイナーズネットワークなどとの連携のもと、国内外における先進的な食と地域デザインの取り組み事例のリサーチを行い、フードデザインに関する現状整理や情報発信を行う。

構成メンバー

玉村 雅敏代表 総合政策学部准教授:ソーシャルマーケティングや社会ブランド形成とフードデザイン
神成 淳司 環境情報学部准教授:地域産業とICT、ヘルスサイエンスとフードデザイン
古谷 知之 総合政策学部准教授:食の価値の見える化とフードデザイン
飯盛 義徳 総合政策学部教授:まちづくりとフードデザイン
清水 唯一朗 総合政策学部准教授:地域や歴史の文脈とフードデザイン
一ノ瀬 友博 環境情報学部教授:農村計画とフードデザイン
中島 直人 環境情報学部准教授:文化的景観とフードデザイン
高橋 武俊 政策・メディア研究科特任講師:地域活性化とフードデザイン
吉冨 諒 SFC研究所上席所員(訪問):食に関するコミュニティ形成とフードデザイン
中山 晴奈 SFC研究所上席所員(訪問):メディアとしてのフードデザイン
戻る
研究者
研究所に
寄付をする