ユビキタスシネマコンソーシアム
Ubiquitous Cinema Consortium
※本コンソーシアムは終了しました。掲載の情報は終了当時のものです
21世紀のライフスタイルでは、ipodなどのモバイル型コンテンツ視聴デバイスが示すように、コンテンツ及びその環境のニーズはカジュアルに消費できることである。ユビキタスシネマコンソーシアムでは、映画の視聴環境を映画館以外の生活に密着した環境にシフトさせることで、新しい映像文化とビジネスを創出していくことを目標とする。コミュニティ型映像、context-awareシネマなど21世紀型デジタルシネマとしてユビキタスシネマを位置付けて研究開発及びコンテンツを創出していき、現在の映画館中心のデジタルシネマとは一線を画したムーブメントを起こし、市場形成を目指す。
活動の背景
現在世界中で推進されているデジタルシネマの研究及びビジネス化の活動は、映画館で長編劇場映画を興行するフィルムメディアのビジネスモデルをデジタル技術によって強化することが目標である。SFCにおけるデジタルシネマの研究は、デジタルシネマ研究コンソーシアムを2001年に日本初のデジタルシネマ研究組織として設立して昨年度まで活動を実施してきた。コンソーシアムでは、携帯電話で映画を視聴するモデル、家庭のテレビモニターで視聴する映画鑑賞モデル、映画館でコミュニケーションを行いながら映画を視聴するモデルなどの近未来型映画視聴の可能性を提示してきた。特に大きく貢献している点としては、劇場用の長編映画ではなく、短編映画(デジタルショートムービーと呼ぶ)に特化してシステム開発、コンテンツ製作、市場開拓の3軸で研究を推進したことである。これらの活動成果は、国内外で高く評価され、現在においてもデジタルシネマの研究組織としては他に類を見ない活動であった。また、映画コンテンツの製作環境についての研究も実施し、ネットワークを活用したオンラインコラボレーションを中心として製作体制に関する研究は、現在では映像製作の現場では重要度が増してきており、研究目標と成果は、産業界に役立ち始めている。
また、世界では初めてのユビキタスシネマの焦点を当てた研究組織。携帯電話に映像視聴機能が付加されつつある現在、cell cinemaやmicro cinemaと呼ばれている携帯電話向け映像コンテンツが注目されつつあり、研究対象として重要である。
研究の課題
研究テーマ:ユーザー投稿・参加型映像育成・鑑賞に関する研究
サブテーマ:ネットワーク型映像コンテンツコラボレーションおよび流通に関する研究
- 実空間に依存した映像コンテンツ視聴環境に関する研究
- 五感および身体性を活用したコンテンツに関する研究
- ユーザー参加型リアルタイム映像生成に関する研究
研究計画
本年度は、上記テーマに基づき、研究チームを編成し、研究を推進していく。運営は、月例ミーティングの研究運営ミーティング、中間報告会、最終報告会の開催を実施予定。
WEBを活用した情報の流通・共有を実施予定。
予想される成果
映画館での映画視聴に加え、本研究の提案する生活の身近な環境での映像視聴が定着し、新しい映像文化の創出とビジネスモデルの発信基地として貢献する。
構成メンバー
稲蔭 正彦代表 | 環境情報学部教授 |
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川邊 健太郎 | SFC研究所所員(訪問) |
山崎 年正 | SFC研究所所員(訪問) |
内山 博子 | SFC研究所上席所員(訪問) |
坂上 香 | SFC研究所上席所員(訪問) |
清瀬 日奈子 | SFC研究所所員(訪問) |
根津 智幸 | SFC研究所所員(訪問) |
松永 敦子 | SFC研究所所員(訪問) |